【平成の長崎】越冬カモ数千の羽ばたき 平成23(2011)年

 国営諫早湾干拓事業でできた諫早市の干拓調整池や潮受け堤防付近の諫早湾で、渡り鳥のカモが数多く越冬している。冷たい風を嫌ってか、堤防近くの波間に寄り添うようにぷかぷか浮いたり、船の音に驚いて一斉に飛び立ったり。見物客を楽しませている。
 長崎バイオパーク(西海市)の伊藤雅男副園長によると、湾付近で越冬しているのはヒドリガモやマガモ、キンクロハジロなど。一帯は県内有数の越冬地として知られており、数千羽が渦を巻くように一斉に飛び立つ様は圧巻。
 県堤防管理事務所によると、3カ月ほど前から飛来し始めた。全国に拡大し続ける鳥インフルエンザはカモがウイルスをまき散らしているとの指摘もある。毎日パトロールするなど警戒を強めている県自然環境課は「今のところ鳥インフルエンザの確認はない」としている。 
(平成23年1月29日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

潮受け堤防周辺に多数飛来しているカモ=諫早湾

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