【平成の長崎】「伊王島大橋」開通 利便性や交流拡大に期待 平成23(2011)年

 長崎市の離島、伊王島町と本土側の同市香焼町を結ぶ「伊王島大橋」が27日、開通した。橋の供用開始で島と同市中心部は車で30分。通勤・通学、救急搬送など島民の生活の利便性向上や交流人口の拡大が期待される。
 橋は、一般県道伊王島香焼線の一部で全長876メートル。片側1車線で歩道が北側にあり、通行は無料。県が1997年度から建設を進めていた。総事業費約120億円。1日平均625台の利用を見込んでいる。
 開通式には地元関係者ら約200人が出席。中村法道知事は「住民の利便性や物流の効率化、地域産業の活性化に寄与すると期待している」とあいさつ、テープカットで開通を祝った。東日本大震災を受け、くす玉割りや楽器演奏などは行われなかった。
 午後には一般車両の通行が始まり、県内外からの車で早速、島内がにぎわった。
(平成23年3月28日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

供用開始で見物客や車の乗り入れが始まった伊王島大橋。手前が伊王島側=27日午後2時23分、長崎市

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