【平成の長崎】長崎県内情報誌の草分け的存在「ザ・ながさき」休刊

平成23(2011)年

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 長崎県内情報誌の草分け的存在で、“ザなが”の愛称で親しまれているタウン情報誌「ザ・ながさき」が休刊されることが6月2日、分かった。同誌を発行するザ・ながさき(長崎市、田島社長)は「再開の見通しは立っていない」としている。

 同誌は1,981年10月に月刊誌として創刊。地元密着の情報を発信し、10~30代を中心に支持を集め隔週発行に拡大、2,000年には3万1千部まで部数を伸ばした。しかし、ライバル誌の台頭やインターネットによる情報の多様化などが影響して2,006年ごろから部数は減少、1万7千部まで落ち込んでいた。姉妹誌「リブながさき」は2,007年6月に休刊していた。

 部数低迷や広告収入の減少などで経営は悪化。6月1日、印刷を委託していた熊本県内の業者から、印刷委託料の未払いを理由に契約の打ち切りを通告され、10日発売予定だった690号が発行できなくなった。

 同社は2日、広告代理店や取り扱い書店などに休刊について説明した。田島社長は「急きょ発行できなくなり、関係者、読者の方に申し訳ない」と陳謝。今後については「情報誌としての役割を引き継ぐような事業も検討したい」と述べた。

 創刊時に長崎市内の短大生だった主婦の鹿垣敦代さん(49)=五島市木場町=は「おいしい店やコンサートをチェックしていた。なくなるのは寂しい」。高校時代に愛読し始めたという会社員の岡野美樹子さん(32)=長崎市東町=は「当時から、周りの友人はみんな読んでいた。今も活用していたのに」と話した。

 ■有限会社「ザ・ながさき」とは

 情報誌「ザ・ながさき」の関係者が1,987年10月に設立。情報誌以外にも伊藤一長前長崎市長の射殺事件から田上富久市長誕生までを関係者の証言を基にまとめた単行本「3日で田上市長ができるまで」(2,007年9月)を発刊。ランタンフェスティバル時にはフリーペーパー「ランタン本」(2,006~2,010年)を出すなど多様なジャンルを取り扱っている。
(平成23年6月3日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

休刊されることになったタウン情報誌「ザ・ながさき」