「木造校舎、心に残して」 神奈川の学び舎をカレンダーに

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 2016年4月に焼失した神奈川県相模原市立青根小学校(同市緑区)木造校舎の在りし日の写真を集めた19年のカレンダー「我がふるさと津久井の旅」が完成した。作製したのは、同校近くに住むアマチュアカメラマンの天野暁子さん(75)。毎年、風景写真でカレンダーを作ってきたが、同校が20年3月末で閉校し146年の歴史に幕を閉じることから、ゆかりの写真をそろえ、地域に愛された学び舎(や)の姿を残している。

 焼失前、同小の木造校舎は県内で唯一の現役木造校舎で、市の登録有形文化財だった。カレンダーには雪が積もった校舎、児童が滑り台にして遊んでいた階段の手すり、きれいに磨かれて黒光りする廊下の写真が並ぶ。校舎の前で行われた餅つきや、校庭にある創立100周年を記念した石碑など10点の写真が掲載されている。天野さんは「木造校舎が好きで、10年以上撮りためていた」と振り返る。

 木造校舎が原因不明の火災で全焼したのは、16年4月3日。天野さんは燃え上がる校舎を目の当たりにした。「悲しかった。同じ場所にもう一度木造校舎を建ててほしかった」と話す。火災後、児童は近くの青根中学校で授業を続けていたが、児童・生徒数減少を受けて青根小、中学校は青野原小、中学校とそれぞれ統合することが今年11月の市教育委員会で決まった。

 10年ほど前からカレンダーを作ってきたが、閉校が決まったことから撮りためた写真の中から青根小に関係するものだけを初めて集めた。天野さんは「学校は閉校になるが、かつての姿を心に残してほしい」と話している。

 カレンダーはA3判で300部作製。1部300円で市内の書店などで販売している。問い合わせは、天野さん電話042(787)2746。

カレンダーを手にする天野暁子さん