「働き方に疑問ない?」 高校、大学でブラックバイト対策教育

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違法労働などから身を守るための方法を学んだ、弁護士による特別授業(京都市北区・清明高)

 高校生や大学生に対する労働者教育が京都や滋賀で活発化している。人手不足で若者に過酷な勤務を強いるトラブルが懸念されているため、学業に支障をきたす「ブラックバイト」や、長時間労働を課すようなブラック企業への適切な対処法を早い時期から教えよう、というのが狙いだ。

■弁護士ら「労働法の存在知って」

 「バイト先で疑問に思う働き方をさせられたことはないですか。被雇用者と使用者の力関係を公平にし、労働者の人権を守るために、労働法があるということを知ってほしい」。12月上旬、京都市北区の清明高で労働に関する知識を教える特別授業が行われた。弁護士が講師を務め、法律の意義や過重労働の具体例などを2年生約100人に解説した。

 同高では3割の生徒がアルバイトなどをしており、労働者教育に力を入れている。瀧本徹副校長は「バイトがきつい、と漏らす生徒もいる。自分の生活と将来を守るため、正しい知識を身につけてほしいと思い企画した」と述べた。

 高校生、大学生へのこうした出前授業は各行政機関も積極的に取り組んでいる。京都労働局は2012年度から力を入れ、17年度は7高校12大学に実施した。滋賀労働局も同様に取り組むほか、京都府も府社会保険労務士会やNPO法人などと連携して行っている。授業では、「アルバイトでは労働条件を確認する」「労働局などに相談窓口がある」といった働く際の注意点や知識を分かりやすく伝えている。

 近年は、より早い時期からバイトでのトラブルを防ごうと、高校1年生への授業が増えているという。京都労働局は「人手不足で学業に影響が出るほどバイトに入らせる事業所もある。今後も出前授業に力を入れていきたい」としている。

 府は今年4月に「ブラックバイト相談窓口」(0120)786604を開設しており、「気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。