米ジャイアンツの顔・マッコビー氏らが逝去
2018年はエンゼルス大谷翔平やブレーブスのロナルド・アクーニャJr.など多くの選手がメジャーデビューした一方、メジャー史に名を残した野球人が世を去った。2018年逝去した主なメジャーリーガーは次の通りだ(没日順)。
1月9日 ボブ・ベイリー75歳(1564安打189本塁打)
60~70年代にパイレーツ、エキスポズで活躍した三塁手。
1月20日 ムース・スタビング79歳(監督1年0勝8敗)
88年に8試合だけエンゼルスで采配を取るも1勝もできなかった。
1月31日 オスカー・ギャンブル68歳(1195安打200本塁打)
70~80年代にフィリーズ、ヤンキースなどで活躍した外野手。
2月9日 ウォーリー・ムーン87歳(1399安打142本塁打)
1954年の新人王。カージナルス、ドジャースで活躍した外野手。オールスターに3回出場、ゴールドグラブ1回。
2月13日 ティト・フランコーナ84歳(1395安打125本塁打)
50年代から70年代まで一塁手、外野手としてインディアンス、ブレーブスなどで活躍。オールスター出場1回。現インディアンスのテリー・フランコーナ監督の父。
2月15日 トム・ブリュワー86歳(91勝82敗3セーブ)
50~60年代にレッドソックスで7回2桁勝利を記録した先発投手。オールスター1回。
3月15日 エド・チャールズ84歳(917安打86本塁打)
60年代にアスレチックス、メッツで活躍した三塁手。
3月26日 ジェリー・モーゼス71歳(269安打25本塁打)
60~70年代にレッドソックスなどで活躍した捕手。オールスター1回。
3月29日 ラスティ・スタウブ73歳(2716安打292本塁打)
60~80年代にアストロズ、タイガース、メッツで主軸を打った強打の外野手。オールスターに6度選出。
4月23日 デーブ・ネルソン73歳(630安打20本塁打)
60~70年代、レンジャーズなどで活躍した内野手。オールスター1回。
5月14日 フランク・クイリチ79歳(監督4年280勝287敗)
現役時代はツインズの二塁手としてプレー。72~75年にツインズで采配を振るう。3位が最高。
5月21日 デーブ・ガルシア97歳(6年307勝311敗)
戦前からプレーしたマイナーリーガー。70~80年代にエンゼルス、インディアンスで采配を振るう。2位が最高。
6月2日 ブルース・キーソン68歳(115勝88敗12セーブ)
パイレーツ、エンゼルスなどで70年~80年代に活躍した長身右腕。
6月6日 レッド・ショーエンディースト95歳(2449安打84本塁打、監督1041勝955敗)
1945年から63年までカージナルス、エキスポズで活躍した名二塁手。最多安打1回。スタン・ミュージアルと並ぶカージナルスの顔としてオールスターに10回選出される。監督としてもカージナルスで14シーズン采配を振るい、リーグ優勝2回、ワールドチャンピオン1回。1989年殿堂入り。存命中の殿堂入り野球人では最高齢者だった。
バルブエナとカスティーヨは交通事故で悲劇の死
7月24日 トニー・クロニンガー77歳(113勝97敗6セーブ)
60年代から70年代にかけてミルウォーキー・ブレーブス、アトランタ・ブレーブス、レッズなどで投げた右腕。1965年に24勝。
8月20日 ドック・エドワーズ81歳(監督3年173勝207敗)
87~89年までインディアンスで采配を振るう。6位が最高。
8月21日 ディーン・ストーン87歳(29勝39敗12セーブ)
50~60年代にワシントン・セネターズなどで投げた長身左腕。オールスター1回。
9月12日 ビリー・オデル85歳(105勝100敗50セーブ)
50~60年代にオリオールズ、ジャイアンツなどで投げた左腕。オールスター2回。
10月3日 マーティ・パッティン75歳(114勝109敗25セーブ)
60~80年代にレッドソックス、ロイヤルズなどで投げた右腕。オールスター1回。
10月31日 ウィリー・マッコビー80歳(2211安打521本塁打)
1959年から80年までジャイアンツなどで活躍した大打者。新人王、本塁打王3回、打点王2回。1969年MVP、オールスター6回。ウィリー・メイズとともにジャイアンツの顔として人気を博した。1986年殿堂入り。王、長嶋など日本の野球人とも親交が深かった。
12月6日 ルイス・バルブエナ33歳(710安打114本塁打)
12月6日 ホセ・カスティーヨ37歳(487安打39本塁打)
母国ベネズエラに帰国中、強盗が絡んだ交通事故で死亡。バルブエナは今季、大谷翔平のチームメイトとしてエンゼルスで活躍。カスティーヨは2010年横浜、11年ロッテでプレーした。
功成り名遂げて世を去った野球人がいる一方で、一昨年のホセ・フェルナンデス、昨年のヨルダノ・ベンチュラに続いて、今年も現役選手の痛ましい死があった。彼らの生前の功績を讃えたい。(広尾晃 / Koh Hiroo)