〔国内〕2018年の災害を振り返る(7月~12月)

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2018年を締めくくるにあたり、今年発生した国内の災害について振り返ります。

※気象データや被害の内訳については、原則的に災害や事件・事故等に対してレスキューナウが対応した情報取りまとめ時のものです。記事によっては、最新の状況について反映されていないことがあります。

●7月
【大雨】6月28日~7月8日:「平成30年7月豪雨」平成最悪の豪雨災害に
[被害]死者・不明232人 負傷者459人 家屋損壊2万軒超 家屋浸水3万軒超(11月6日現在:総務省消防庁)
日本の南で発生し、東シナ海を北上して日本海に達した台風7号のもたらした湿った空気と本州付近に停滞する梅雨前線の影響で、西日本を中心に長時間にわたって大雨が降り続いた。この期間の降水量は四国や東海地方で1000~1800mmに達した。
特に5日から8日にかけて雨量が集中、気象庁は6日夕方から西日本・東海地方の1府10県(福岡・佐賀・長崎・広島・岡山・鳥取・兵庫・京都・岐阜・愛媛・高知)に大雨特別警報を順次発表、最大級の警戒を呼びかけた。
6日午後以降、西日本各地で土砂災害や河川氾濫が相次いで発生、多くの住民が巻き込まれた。死者・行方不明者232人は大雨によるものとしては平成に入って最悪の人数となった。とりわけ、土砂災害が多発した広島県、河川増水・氾濫が相次いだ岡山県の死者が多かった。また、ライフラインの被害も深刻となり、特に配水池に土砂が流れ込むなどして長期間の断水となった自治体が多かった。
気象庁はこの豪雨に先立ち、台風以外の大雨としては異例の会見を開き注意喚起を呼びかけていたが、実際の避難行動との結びつき、自治体の避難情報の発表タイミングなど多くの課題が浮き彫りとなった。

【地震】7日:千葉県東方沖でM6.0・最大震度5弱の地震
20:23頃発生、千葉県長南町で震度5弱を観測。首都圏の鉄道にダイヤ乱れの影響があったが、人的・物的被害の情報なし。

【火災】26日:東京都多摩市のビル建設工事現場で火災、40人以上死傷
[被害]死者5人 負傷者36人
13:52頃発生、地下部分から出火、作業中のバーナーの火が建材に燃え移ったとみられ、工事現場とその周辺一帯が黒煙に覆われた。

【台風】29日:台風12号 異例の西寄りのコースで三重県・福岡県に上陸
[被害]負傷者31人 家屋損壊93軒 家屋浸水41軒(11月6日現在:総務省消防庁)
沖ノ鳥島近海で発生した台風12号は発達しながら伊豆諸島近海を北上後、日本の南海上の寒冷渦の影響を受けて西寄りに進路を変え、29日未明に三重県伊勢市付近に上陸した。その後は勢力を弱めながら本州を西へ進み、29日夕方に福岡県豊前市付近に上陸、九州を南下し東シナ海で熱帯低気圧に変わった。
神奈川県・静岡県などで高波による被害が相次いだほか、西日本・東日本で強風による転倒や家屋損壊の被害。平成30年7月豪雨直後の台風通過となり、西日本では警戒が強まったが、二次被害は最小限に留められた。

●8月
【事故】4日:相模原市南区のイベント会場でガス爆発
[被害]負傷者9人
19:25頃発生、夏のイベント開催中の会場内の露店で、プロパンガスの入った容器が爆発。いずれも軽傷の模様。

【事故】10日:群馬・長野県境で群馬県の防災ヘリ墜落
[被害]死者9人
10:00過ぎ発生、群馬県と長野県の県境にある横手山付近で、情報収集活動を行っていた群馬県の消防防災ヘリコプターが消息を絶ち、同日午後になって群馬県中之条町の山中に墜落しているのを発見。翌11日までに乗員9人全員の死亡が確認された。

【台風】23日~24日:台風20号 四国・近畿に上陸 近畿地方で大雨
[被害]負傷者33人 家屋損壊・浸水約100軒
18日夜にトラック諸島近海で発生した台風20号は暴風域を伴い北上し、23日21:00頃に徳島県南部、24:00前に兵庫県姫路市付近に上陸、四国・近畿地方を進んで日本海に達した。
台風周辺の発達した雨雲がかかった近畿地方で大雨となり、近畿地方各地には記録的短時間大雨情報が相次いで発表された。24時間雨量は紀伊半島で500mm前後に達し、和歌山県新宮市を流れる熊野川では氾濫が発生した。

●9月
【台風】4日~5日:台風21号 25年ぶり「非常に強い勢力」での上陸 西日本中心に暴風・高潮の被害大
[被害]死者14人 負傷者943人 家屋損壊5万軒超 家屋浸水571軒(10月2日現在:総務省消防庁)
南鳥島近海で発生した台風21号は一時「猛烈な勢力」にまで発達し日本の南海上を北上、4日12:00頃に中心の最大風速45m/sの「非常に強い勢力」で徳島県南部に、14:00頃に神戸市付近に上陸して四国・近畿地方を縦断、その後は日本海を進んだ。「非常に強い勢力」での上陸台風は1993(平成5)年以来25年ぶりのことであった。
関西空港で最大瞬間風速58.1m/sを観測するなど、四国・近畿地方を中心に記録的な暴風となったほか、大阪湾ではこれまでの最大潮位を上回る記録的な高潮となった。関西空港では、この高潮で滑走路が浸水したほか、暴風に流され漂流したタンカーが連絡橋に衝突し連絡橋が破損して孤立状態となるなど、1994(平成6)年の開港以来の大きな被害となった。
また、ライフラインでは暴風による停電の被害が大きく、特に関西電力管内では延べ200万軒以上が停電、影響地域や軒数の集計ができなくなり停電情報のホームページの更新が止まる程の規模となった。

【地震】6日:「平成30年北海道胆振東部地震」北海道で観測史上初の震度7を観測
[被害]死者41人 負傷者749人 家屋損壊1万軒超(11月6日現在:総務省消防庁)
03:07頃発生、北海道厚真町で震度7、安平町・むかわ町で震度6強、札幌市東区・千歳市などで震度6弱を観測、関東以北の広い範囲で揺れを感じた。
震度7を観測した厚真町では大規模な土砂崩壊が町内各所で発生した。また、札幌市内では大規模な液状化現象による家屋や道路、水道の被害も大きかった。
さらに、この地震により北海道電力で最大規模となる苫東厚真火力発電所が緊急停止し、電力の需給バランスが崩れたことから道内ほぼ全域の約295万軒が停電(ブラックアウト)した。停電は8日頃までに概ね復旧したものの、その後も需給逼迫状態がしばらく続き、鉄道の節電ダイヤ(運転本数削減)や商業施設の営業時間短縮などの措置がとられた。

【台風】28日~10月1日:台風24号 本州縦断 首都圏JRで大規模計画運休
マリアナ諸島で発生した台風24号は一時「猛烈な勢力」にまで発達し日本の南海上を北上、その後南西諸島近海から進路を北東へ変えて速度を上げながら30日21:00頃、和歌山県田辺市付近に上陸、本州を北東へ進んで1日朝には三陸沖に抜けた。
南西諸島に加えて、台風が勢力を維持したまま速度を上げて本州を進んだため、特に進路の南東側に当たる東海・関東地方で暴風となり、東京都八王子市では観測史上1位となる最大瞬間風速45.6m/sを観測した。この暴風により、中部電力・東京電力管内では広範囲で大規模な停電が発生した。
また、交通機関も大幅に乱れ、首都圏のJRでは台風の接近前の30日20:00頃を目途にほとんどの路線で運休となったほか、翌10月1日始発段階でも線路や設備の点検が残ったことから、多くの路線で運転見合わせや大幅な運休となり、月曜日朝の通勤に大きな影響が生じた。

●10月
【地震】5日:胆振地方中東部でM5.2・最大震度5弱の地震
[被害]負傷者1人
08:58頃発生、北海道厚真町・むかわ町・平取町で震度5弱を観測。9月6日発生の平成30年北海道胆振東部地震の余震とみられる。
札幌市内で負傷者の情報があったが、大きな物的被害の情報はなし。

●11月
【事件】11日:横浜市神奈川区の路上で女性が刺される
[被害]負傷者1人
03:30頃発生、JR大口駅近くの商店街で、帰宅中の女性が男に突然刃物で刺され重傷を負った。刺した男は逃走していたが、翌12日夜に逮捕された。

【事件】16日:京都市左京区のスーパーマーケットで客の女性が刺される
[被害]負傷者1人
14:05頃発生、客の女性が男に突然刺され重傷を負った。刺した男は逃走するも間もなく現場近くで逮捕された。

●12月
【事故】16日:札幌市豊平区の店舗で爆発、負傷者多数
[被害]負傷者52人 家屋全焼1軒 家屋一部損壊41軒(12月28日現在:総務省消防庁)
20:29頃発生、不動産会社の店舗で爆発が発生し、隣接する飲食店が大きく損壊、周辺のマンションや店舗でも窓ガラスが割れるなどの被害多数。当時、不動産会社の店舗内で消臭スプレーのガス抜き作業が行われていたという。