【ニューイヤー駅伝】4秒差の大激闘!ラスト勝負を制した旭化成が三連覇達成!MHPSは初優勝ならず!

陸上 試合サマリー

ニューイヤー駅伝(第63回全日本実業団駅伝)は2019年1月1日(火)に行われた。全7区間。

最終7区。激戦だった。2秒差でタスキを受けた旭化成の大六野とMHPS岩田。序盤5kmは差が全く広まらない並走が続く。持ちタイムでは大六野が圧倒しているものの、MHPSの岩田が意地の走りでついていく。残り5kmを前に体制が入れ替わる。前を走っていた旭化成の大六野が風を嫌ってペースを落とし、MHPSの岩田を前に出させ後ろにつき、そのままさらに並走が続く。残り1.5kmで大六野がスパートを掛ける。一度は引き離すものの岩田も反応しぴったりと後ろにつく。残り1kmを切っても並走が続き、残り500mでもスパートを掛け合うものの並走。ラスト100mで大六野が残していた最後の力を出す。驚異的なスピードで粘る岩田を振り切りゴールテープを切る。旭化成は見事三連覇を達成。最後の最後まで粘ったMHPSは、惜しくも4秒差で優勝を逃した。

各区間の様子

1区

超スローペースでレースが始まる。旭化成の村山紘太、トヨタ自動車の早川翼ら有力選手が前に出ず各チーム牽制しながらレースが進む。序盤では集団が2つに分かれて進む珍しい展開に。5kmをすぎても集団が崩れない中、MHPSの的野が先頭に立ちややペースを上げ始めると、戸上電機製作所の安藤がやや遅れ始めた。そのまま1km3分前後のペースが続くなか残り3kmで選手が転倒。トーエネックの服部弾馬が転倒、すぐに立ち上がり集団につく。10kmをすぎたところで優勝候補の村山紘太がペースを急激に上げ、各チーム激しいスパート合戦へ。小森コーポレーションの金森、大塚製薬の髙橋、NTT西日本の大塚、ヤクルトの高久らが先頭を奪い合うなど大混戦。激しいスパート合戦となるなか、ヤクルトと九電工がまるで中距離レースのようなスピード感で先頭を争い、最後は九電工の中村が競り勝った。

2区

8.3kmのスピード区間。各チーム外国人選手を中心に高速レースが進む。序盤レースを引っ張ったのは1区1位の九電工コエチ。弱冠19歳の新星が区間新に迫るペースで突っ込む。ところが各チームのスピードランナーたちもだまっていない。中盤をすぎたあたりから先頭に2チームが追いつき、愛三工業のケモイが九電工を抜き去る。抜いた後さらにペースを上げ、区間新ペースでレースを進める。愛三工業のケモイが区間賞の走りでトップでタスキリレー。トヨタ紡織のケイタニーは22人抜きの快走で2位に浮上。

3区

13.6km。序盤は2区トップの愛三工業が勢いそのままに快調にレースを引っ張り、2位集団の富士通の松枝、トヨタ紡織の大池が迫る展開。その後ろから各チームが追い上げる中、住友電工のスーパールーキー田村和希がすばらしい走りで村澤明伸ら有力選手らを抜き去る。先頭集団は4.5km地点でトヨタ紡織が先頭に立ち、そのまま5チームの集団でレースが進む。住友電工の田村は5kmを13分中盤のタイムで快走。7km時点で優勝候補、旭化成の鎧坂がついに先頭集団においつく。その中で富士通の松枝が仕掛けいったん前に出るもののすぐに追いつき、今度はSUBARUの牧が先頭に、トラックベストを上回る素晴らしい走りでレースを引っ張る。各チームの実力者が区間記録に迫る走りを見せる中、残り1kmで旭化成の鎧坂がスパートし先頭をに立つものの、最後はSUBARUの牧が先頭を奪還しトップでタスキリレー。

4区

22.4km。各チームのエースが集う長距離区間、注目はアジア大会金メダリストのMHPSの井上。9位でタスキを受けてから軽やかな走りを見せ、4kmで6位集団に追いつく。井上にピッタリとつく形でコニカミノルタの蜂須賀もすばらしい走り。先頭では旭化成の双子、市田孝が快調に飛ばしSUBARUをじわりじわりと離す。後ろから富士通の中村が一気に追いつくものの、市田が再度力を見せ突き放す。

しかし爆走を見せているMHPS井上が11kmすぎについに先頭に立つ。2チームの選手を見ることはなく、そのまま突き放す素晴らしい走り。最後までそのスピードはまったく落ちず後続を突き放し、初優勝を狙うMHPSが先頭でタスキリレー。2位には富士通が35秒差で続く。3位には粘りの走りを見せた旭化成が入った。10km以上並走が続き、残り1.5kmでレースが動く。力をためていた大六野がスパートを掛け一気に引き離しにかかる。しかし岩田も対応しぴったりと後ろにつく。実力差ほどの差が全く見られない

5区

15.8km。

先頭でタスキを受けたMHPSの定方は堅実なペースで入る。その後ろから3位でタスキを受けた旭化成の村山謙太が衝撃的な突っ込みを見せる。最初の400mを63秒と中距離走ばりのスピードで入り、1km時点で2分32秒の驚異的ペース。先頭のMHPSを猛烈に追い上げる。しかし5kmを通過したあたりからペースが落ち着き、MHPSの定方は逆にペースが上がり再度後続を引き離し始める。後方から福岡マラソンの覇者、トヨタ自動車の服部勇馬がすばらしいペースで2位グループを追い上げる。旭化成の村山謙太とトヨタ自動車の服部勇馬が激しいつばぜり合いを見せる。先頭のMHPS定方はそのまま安定した走りでむしろ後続を突き放す。首位を守りトップでタスキリレー。

6区

12.1km。各校の裏エースが集う区間。先頭のMHPSはMGC出場権を持つ木滑が盤石の走り。2位争いは最初の2kmでトヨタ自動車の窪田が抜け出す。力強い走りで旭化成と富士通を引き離し、先頭のMHPSを猛追する。MHPSの木滑の走りも悪くはないが、それ以上に後続のトヨタ自動車 窪田が良い走り。さらにいったん離されかけた富士通の横手と旭化成の市田も粘りの走りを見せ、2位グループはやや縦長になりながら先頭を猛追する。9km手前になるとトヨタ自動車の窪田がやや失速、前半のハイペースが祟った形だ。2位グループから旭化成の市田が抜け出しMHPSに迫る。そのまま追いつくかと思いきや、先頭の木滑もギアを入れ替え再度離す粘りを見せる。しかし旭化成の市田がスパートを掛けついに首位奪還。負けずに木滑もスパート。お互い何度スパートを掛け合ったのかわからない激戦、最後は市田が抜け出しトップでタスキリレー。木滑も2秒差で続いた。

区間賞

1区 中村信一郎(九電工)35:57

2区 R.ケモイ(愛三工業)22:12

3区 鎧坂哲哉(旭化成)38:04

4区 井上大仁(MHPS)1:04:37

5区 服部勇馬(トヨタ自動車)45:47

6区 市田宏(旭化成)36:14

7区 古賀淳紫(安川電機)45:36

ニューイヤー駅伝(第63回全日本実業団駅伝)の速報は詳細をご覧ください。

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