【連載】ベストシーズンを迎える海外の旅先 <1月編 スリランカ>

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この連載では、1ヵ月ごとに、その月にベストシーズンを迎えるおすすめの海外の旅先を紹介していきます。この記事が、みなさんにとって新たな旅先発掘のきっかけになることを願って。

第1回目となる1月におすすめの旅先は、南アジアの島国スリランカ。「光り輝く島」を意味するスリランカは、小さい国土に8つの世界遺産と手つかずの自然がつまった珠玉の国。一度でも訪れたことのある人は「素晴らしかった」と口を揃えます。

光り輝く島スリランカ

インドの南に小さな島国、スリランカ。「スリランカ」という国名は「光り輝く島」を意味し、自然豊かな美しい風景から、「インド洋の真珠」とも称されています。

国土面積は日本の0.8倍ほどと小さいながら、随所に手つかずの自然が残るスリランカは、心安らぐ自然風景や野生動物の宝庫。しかも、人口の大半を仏教徒が占めるスリランカの人々は、控えめながらも穏やかで親切。豊かな自然と優しい人々に囲まれているだけで、いつのまにか心が洗われていることに気づくでしょう。

世界シェアナンバーワンのガイドブック「ロンリープラネット」で、スリランカは、2019年に行くべき国第1位にも選ばれています。

スリランカのハイライト・文化三角地帯

スリランカ旅行のハイライトとなるのが、「文化三角地帯」と呼ばれるエリアです。スリランカのほぼ中央に、キャンディとポロンナルワ、アヌラーダプラを結ぶ三角形が位置。その三角のなかには、シーギリヤロックやダンブッラの石窟寺院などの見どころもあります。

ここで挙げたキャンディとポロンナルワ、アヌラーダプラ、シーギリヤロック、ダンブッラの石窟寺院は、すべて世界遺産。スリランカにある8つの世界遺産のうち、5つがこの狭い範囲に集中しているのです。

古都キャンディ

文化三角地帯の旅は、スリランカの玄関口となるコロンボから比較的近いキャンディからはじまります。スリランカ第2の都市でもあるキャンディは、シンハラ王朝最後の都が置かれていた古都。キャンディ湖のほとりに整備された街は落ち着いた雰囲気で、ヨーロッパ風のコロニアル建築も見られます。

キャンディのシンボルが、ブッタの歯を祀る「仏歯寺」です。ここは、スリランカ仏教の原点ともいえる聖なる場所。「プージャ」と呼ばれる1日3回の礼拝の時間のみ、仏歯が収められている部屋の扉が開き、キャンディはもちろん、スリランカ各地からやってきた信者が熱心に祈りを捧げる姿には、鳥肌が立つような神々しさを覚えます。

空中宮殿シーギリヤロック

スリランカで最も有名な観光スポットが、シーギリヤロック。ジャングルのなかに忽然と姿を現すシーギリヤロックは、地上200メートルの高さを誇る巨大な一枚岩です。

この岩山の上にあるのが、かつての王宮跡。5世紀後半に、王だった実父を殺害したカッサパ1世。念願の王位を手に入れたものの、弟による報復を恐れた彼は、逃げるようにして巨岩の上に宮殿を築いたのです。

シーギリヤロックの頂上には、現在も貯水池などの宮殿の遺構が残っています。360度を見渡せる巨岩の上から眺める密林の風景は壮観。天空の城にいるような気分が味わえます。途中の岩壁に残る神秘的な美女のフレスコ画、「シーギリヤレディ」も見逃せません。

古代都市ポロンナルワ

ポロンナルワは、12世紀に南アジアきっての仏教都市として栄えた街。10世紀から12世紀までシンハラ王朝の都が置かれ、王朝の衰退後しばらくのあいだジャングルに埋もれていた仏教遺跡群が見られます。

なかでも、一枚岩を彫って造られた仏像群「ガル・ウィハーラ」は、最高傑作の呼び声高く、屋外にひっそりとたたずむ石仏からは、悠久の歴史ロマンが感じられることでしょう。

聖地アヌラーダプラ

スリランカ最古の都が、アヌラーダプラ。紀元前3世紀、この地にインドから仏教が伝わり、それから約1400年にわたって政治や宗教の中心地として栄えました。

アヌラーダプラが「聖地」といわれるゆえんが、その下でブッダが悟りを開いたブッダガヤの菩提樹の分け木があるから。樹齢2000年を超えるその聖木は、記録に残るものとしては、人の手によって植えられた世界最古の木といわれており、スリランカの仏教徒の心のよりどころとなっています。

アヌラーダプラのランドマークが、高さ70メートルの塔をもつ、ルワンウェリ・サーヤ大塔。造られたのは、なんと2000年以上も前のこと。大塔の基礎部分は、数多くの象に守られていて、これは塔を建設した際に、像に地ならしをさせたためと言い伝えられています。

ダンブッラの石窟寺院

スリランカの仏教寺院の中には、屋外ではなく洞窟を利用して造られたものがあります。そのひとつが、世界遺産・ダンブッラの石窟寺院。スリランカで最も大きい石窟寺院で、自然の洞窟を利用した5つの窟では、大小の仏像と無数の壁画が見られます。

薄暗い洞窟内に巨大な涅槃像が横たわり、その周囲を色鮮やかな壁画が彩る光景には、少々不気味に感じてしまうほどの迫力が・・・現在も信者が訪れる「生きた寺院」だからなのか、張り詰めたような神聖な空気に圧倒されます。

スリランカの気候

スリランカは小さな島国ですが、地域によって気候が異なり、南西部では4~6月および10~11月が雨季、東部は10~3月ごろに雨季を迎えます。

最大都市コロンボを抱える南西の海岸部で最も雨が少ないのは、1~2月。文化三角地帯のある中央部は1~3月と5~9月が雨の少ないベストシーズンです。

そのため、コロンボを起点にして文化三角地帯を旅するなら、1~2月がベスト。気候の良いタイミングを選んで、「光り輝く島」の魅力を味わいつくしてください。

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