【平成の長崎】長崎に「福山景気」 2日間 稲佐山コンサート

平成21(2009)年

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 長崎県長崎市出身の歌手、福山雅治さん(40)のデビュー20周年記念コンサート「福山☆夏の大創業祭 稲佐山」(長崎新聞社など主催)が8月29、30の両日、長崎市稲佐山公園野外ステージで開かれる。2日間で全国から計約3万人のファンが訪れ、コンサートを生中継する長崎県営ビッグNスタジアムにも計約5万人が集まる。市内の宿泊施設は予約で満室が相次ぎ、福山さんの関連書籍やCDの販売数も伸びるなど“福山効果”が表れた。JRや路面電車は臨時便を出し混雑に対応する。

 例年、ホテルや旅館の宿泊客数は盆がピークで、それ以降は落ち込むが、ホテルニュー長崎は「今年は珍しく満室」。予約が前年比2~3倍となったベストウェスタンプレミアホテル長崎は「市内のホテルはどこも満室と聞く。経済効果は大きい」と喜ぶ。

 旅行業最大手JTB(東京)は、主にファンクラブ会員を対象に、航空機などを使う日帰りや宿泊の観賞ツアー5種類を企画したところ完売。東京をはじめ、北海道や沖縄からも申し込みがあり、同社は「参加者は自由時間に福山さんの地元を観光するのではないか」とみる。

 遊ING浜町店は、福山さんの本とCDの特集コーナーをそれぞれ設置。6月発売のCDアルバム「残響」の売り上げは600枚を超え、福山さんを特集した雑誌や写真集も180冊以上売れた。タワーレコード長崎店もCDの特集コーナーを設け、「新作と一緒に過去の作品も買い求める人が多い」と話す。

 ビッグNスタジアムでは巨大スクリーンでコンサートを生中継放映。約5万人、幅広い年齢層の県民らが無料招待される。会場では公式グッズ販売以外に、県内飲食業者が焼きそばやかき氷など露店を約10店出す。

 JRは特急かもめ(博多-長崎)を29~31日に計11便増やすが、午後5時のコンサート開演に間に合う便の指定席はほぼ満席。快速や普通も増便する。路面電車を運行する長崎電気軌道は「混雑に応じ、運行数を調整する」。長崎自動車と県交通局は、魚市跡地とコンサート会場の間にシャトルバスを運行し、路線バスも臨時便を検討している。

 長崎県観光連盟は、中国と台湾から、ファッション雑誌や情報誌などのメディア8社、記者ら25人を招き、コンサートを取材させる。その前後、グラバー園やハウステンボス、雲仙にも案内し、「福山さんの知名度を呼び水に、長崎県観光をアピールしたい」と波及効果を狙っている。
(平成21年8月28日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

福山雅治さんのCDの特集コーナー=長崎市、遊ING浜町店