【平成の長崎】路面電車120円に 慣れない新運賃に戸惑う乗客も

平成21(2009)年

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 長崎市で路面電車を運行する長崎電気軌道(松本容治社長)は10月1日、大人均一運賃を100円(子ども50円)から120円(同60円)へ値上げした。目立った混乱はなかったが、慣れない新運賃に戸惑う乗客もいた。

 運賃改定は、1984年に大人運賃を10円引き上げて以来25年ぶり。同社によると、1日平均乗客数は約5万2千人に上るが、IC乗車券「長崎スマートカード」による支払いが約5割まで普及していることや、運転士が新運賃を随時車内アナウンスしながら運行したことから、大きなトラブルはなかった。同社は「出勤ラッシュ時もスムーズに運行できた」としている。

 ただ、誤って旧運賃を支払って運転士に呼び止められたり、運賃を間違えないよう、乗車後すぐに財布から120円を取り出し、握り締めている乗客の姿も見られた。

 浜口町電停で乗車した観光案内人「長崎さるくガイド」の田中安次郎さん(67)=同市矢の平2丁目=は「10円玉を持っていなかったので、両替に戸惑った。100円は観光客へのアピールポイントだったのだが…」と残念そう。東京から修学旅行で長崎を訪れた林聖也君(17)は「100円で乗れたことがすごい。120円でも十分安いと思う」と話した。同社は定期券や貸し切り料金なども値上げしたほか、一部ダイヤ変更も実施した。
(平成21年10月2日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

料金を支払う乗客。路面電車の運賃は25年ぶりに改定された=長崎市、築町電停