全天の中で重要な星「とも座RS星」の光エコー現象

中央に位置する美しく輝く星「とも座RS星(RS Puppis)」は、地球から約6500光年の場所に位置したケフェイド型の変光星です。

質量は太陽の約10倍程で、平均の明るさは15000倍。変光は40日で5倍近く明るさが変わることが確認されています。この規則的な星の瞬きは、周囲の濃く明るい反射星雲に波打つ模様を映し出しています。
これは、強力な光が塵などの星間物質に反射し、遅延して光が届くことで発生する光エコー現象です。科学者は、この光の遅延現象を用いて「とも座RS星」との正確な距離と言われる6500光年(誤差90光年)を導き出しました。
この事からNASAでは「全天で最も重要な星の1つ」とコメントしています。

この画像はハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の2種類の可視光波長(B/V)によって撮影され、2013年1月に公開されました。

Image Credit:redit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)-Hubble/Europe Collaboration
■Hubble image of variable star RS Puppis
https://www.spacetelescope.org/images/heic1323a/

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