ユウセイ・キクチってどんな人? MLB公式特集「レパートリーはコービン似」

マリナーズ入りが決まった菊池雄星【写真:荒川祐史】

躍動感あふれるフォロースルーはド軍左腕ヒルと瓜二つ

 西武からポスティングされた菊池雄星投手は2日(日本時間3日)、マリナーズと契約を結んだ。かつてはマック鈴木、佐々木主浩、長谷川滋利、木田優夫、岩隈久志という日本人投手たちが上がった本拠地T-モバイルパーク(旧セーフコフィールド)のマウンドに、今季からは27歳左腕が上がる。

 ここまで現地でも菊池に関する報道が相次いだが、MLB公式サイトの人気コーナー「Cut4」では、改めて「日本人投手ユウセイ・キクチを知ろう」と題した特集を企画。その中で日本人左腕は、現役メジャー左腕2人に似ている、と評されている。

 新加入の菊池について知っておくべき4つのポイントを紹介する記事では、まず27歳左腕の“決意”を挙げた。寸評では、2009年にNPBのドラフトを拒否してメジャー球団と契約する可能性があった事実に言及。だが、菊池は「まずは日本で圧倒的な存在になるため、日本に残ることに決めた」とし、「特に近年、キクチは日本で頭抜けた存在になった」と意思の強さをもって有言実行したことに触れた。

 続いて「持ち球のレパートリーは左腕コービン似」と紹介。今オフにナショナルズと6年1億4000万ドル(約149億5700万円)の大型契約を結んだコービンだが、寸評では両者を「2球種を軸にアウトを奪い、速球は90マイル台半ば(約150キロ前後)だが、96~98マイル(約154~158キロ)出すことも可能」だとし、タイプの似た投手であるとした。

 そして、もう1人似ているというのが、ドジャースの左腕リッチ・ヒルだ。どこが似ているのかというと「投げた後のフォロースルー」だという。菊池は渾身の1球を投げ終えた後に、まるでサッカーボールを蹴るように左脚を勢いよく蹴り上げることがある。メジャーでこのダイナミックな投げ方をする投手といえば、ベテラン左腕ヒル。リーグこそ違えど、2人の投げ合いが実現したら面白いかもしれない。

 最後に「知っておくべきこと」として、菊池の既往歴を紹介。2010年と2013年に肩の痛みを発症し、昨季も左肩の痛みで一時戦列を離れた。一般には肩の痛みを訴えた後は球速が落ちる心配があるが、記事では昨季は故障後に球速が上がったことを例に挙げ「キクチはその限りではない」と太鼓判を押した。

 知るべき点はたくさんあるが、米国のファンにとっては実際に投げる姿を見ることが先決だろう。2月のキャンプインが楽しみだ。(Full-Count編集部)

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