長崎・ねずみ島 80人が泳ぎ初め 古式泳法披露

 長崎市小瀬戸町の皇后島(通称ねずみ島)で3日、心身鍛錬や健康祈願のための「寒中水泳」が開かれ、6歳から73歳までの約80人が、冷たい海水に体を震わせながら泳ぎ初めをした。
 江戸時代からの古式泳法「小堀流踏水術」を伝承するNPO法人長崎游泳協会(田中直英理事長)が稽古始めとして開く年始の恒例行事。協会メンバーや水泳教室に通う子どもらが参加した。
 この日は好天に恵まれ水温は例年より高めの15度。それでも参加者は「寒い」「痛い」と叫びながら海に入り、伝統の泳法に打ち込んだ。代表者8人は立ち泳ぎで書道をする「水書」を披露。紙に「祝長崎市政130周年」と新年の文字をしたためると、会場は拍手に包まれた。
 長崎大付属中1年の伊藤楓(かえで)さん(13)は「水が冷たくて何かが刺さったような感覚だった。気合が入った」と笑顔を見せた。

寒さに耐えながら元気に泳ぐ子どもたち=長崎市小瀬戸町

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