クーポン使用率9割超 八戸・小学生対象のマイブック事業

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 子どもたちに本に親しんでもらおうと、八戸市が市内の児童を対象に書籍購入で使えるクーポン券を配布する「マイブック推進事業」が、2014年度にスタートしてから18年度で5年目を迎えた。過去5年間のクーポン券の使用率は、平均で9割以上を維持。18年度は過去最高だった17年度とほぼ同じ97・3%に達した。市教委は、事業が市民に着実に浸透しているとみており、「活字に親しむきっかけにつながっている」と有意義さを強調する。

 事業は市が進める「本のまち八戸」推進事業の一環。小学生が自身で本を選び、読書をする習慣を身に付けるのが大きな目的だ。活字に触れることで読解力と思考力の向上につなげる狙いもある。

 市内の全児童に、市が指定する書店13店舗で使用可能なクーポン券を、1人につき2千円分(500円券を4枚つづり)配布。買える本の種類は児童書や絵本、図鑑などで、コミック本や雑誌、参考書などは買うことはできない。

 使用率(クーポン券を1枚でも使った割合)を見ると、事業がスタートした14年度は92・2%、15年度は96・8%といずれの年も9割以上を維持し、17年度は過去最高の97・4%に。18年度は微減したものの、高い水準を保っている。

 さらなる使用率向上に向け、市教委は18年度から、クーポン券を利用できる期間を従来の6~8月から6~9月に1カ月延長。これまでは「小学生が保護者とともに書店に出掛けて購入」としていたルールを削除し、各学校が認めれば児童だけで書店に出掛けて買うことができるよう、柔軟な制度に改めた。

 こうした改善もあり、全体のクーポン券発行分に対して実際に使われた割合を示す執行率は、18年度に96・0%と過去最高を記録。市教委によると、クーポン券を使い切る児童が増えているという。

 一方、保護者の間からは同制度を中学生にも拡大してほしい―との声も。ただ、小学生対象だけで約2300万円(18年度)の事業費が掛かっており、対象の拡充には財源確保が課題。市教委教育指導課の福田秀貴主任指導主事は「まずは小学生の使用率100%を目指していきたい」としている。

事業開始から5年目を迎えた「マイブック推進事業」。2018年度のクーポン券使用率は97・3%となった(写真はイメージ)