金属行人(1月4日付)

©株式会社鉄鋼新聞社

 2019年が明けた。新年が鉄鋼・非鉄金属業界にとって実りある年になることを切に望みたい。今年は亥年。亥は「とざす」の意味で、草木の生命力が種の中に閉じ込められた状態を表しているとされる。後に、覚えやすくするために動物の猪が割り当てられた。日本で猪の字は「イノシシ」を意味するが、中国ではブタを意味する。「日本の干支にあって中国の干支にない動物は何だ?」というクイズに答えたことがある読者もいると思うが、イノシシを家畜化したものがブタである▼猪の肉には万病さえも防ぎ、病気を予防する力があるとされる。そこから亥年は無病息災の年、安全の年と言われる。「安全第一、品質第二」であり、その結果として利益がついてくる。金属業界全般で、昨年は安全や品質をめぐる課題が浮き彫りになった年だった。その教訓を胸に、ものづくり力を改めて強化する一年にしたいと強く願う▼金属業界のキーワードはテクノロジーとグローバル。技術力を磨き、成長は海外市場に求める。日本をマザー工場とし、技術先進性を生かす形で、現地で地産地消を進めることが重要。日本の自動車メーカー8社と米国デトロイト3を比較すると、一つの解が見えてくるのではないかと思える。新元号の下で鉄鋼新時代が始まる。