東京オートサロンでも発表多数!? GT300ストーブリーグの噂あれこれ

 1月11〜13日に、千葉県の幕張メッセで開催される東京オートサロン2019。この場では、すでに体制発表を行うと明らかにしているホンダをはじめ、多くのスーパーGTチームが体制発表会を行うが、2019年年明け時点でのGT300クラスの噂を、発売中のオートスポーツNo.1497に掲載されている情報を中心にお届けしよう。

■車種の数では2増1減!?

 すでにオートスポーツwebでもお届けしているとおり、新レイアウトになると思われるプリウスGTやマクラーレン、アストンマーチン・バンテージ等新型GT3カーの参戦の噂など、2019年のGT300クラスは数多くの楽しみな噂がある。

 車種面では、その新型プリウスをのぞくとアストンマーチン、マクラーレンと2車種が増える一方、2018年まで参戦してきたベントレー・コンチネンタルGT3がスーパーGTでは見られないという噂もある。これはEIcars BENTLEYが参戦しないのでは……!? という情報があるためだ。そのため車種としては2増1減か。

 また台数としては、チーム・タイサンがEVレースへの転向を目指しスーパーGTでの活動を止めたほか、EIcars BENTLEYが参戦しないとなると2チーム減。一方、スーパーGTへの参戦意志を示したフェニックスレーシング・アジア、そしてマクラーレンの新チームが増え、台数としては2018年と変わらないという説が有力だ。

VLNにテスト参戦したアストンマーチン・バンテージGT3
アブダビ12時間にテスト参戦したマクラーレン720S GT3。GT3カーとしては“反則”級の作りという話も聞かれる。

■GT500の動きに連動。GT300もドライバー移籍多数?

 ドライバー面でもさまざまな情報が上がっているが、2019年に向けて平手晃平、中山雄一、坪井翔がGT500に活動の場を移すと言われている。また、12月のセパンテストで大津弘樹がGT500をドライブしているのも間違いなく、もし大津もGT500となれば、2018年にGT300で戦っていたドライバーのうち4名分が“空きシート”となる。

 このシートに誰が座るのかも2019年に向けて注目のポイントだが、4名がGT500に移れば、その分4人のGT500ドライバーがシートを失うことになる。さらにGT500ではニッサンやホンダなど、昨年までスーパーGTに参戦していなかったドライバーが候補となっており、2018年に向けて多くのGT500ドライバーが“浮く”状態となっている様子だ。

 彼らがGT300に戦いの場を求めるのか、それとも……!? GT500のあおりを受けて、GT300のドライバー移籍市場も今後活況になりそうだ。

 ちなみに、GT500に移ると言われている4名のうち、平手の代わりはかなり悩ましいところになっていそう。シーズン中、TOYOTA PRIUS apr GTの金曽裕人監督は「ドライバーの力の重要性を再認識した」と平手の実力を語っており、慎重な判断をしているようだ。

 また、坪井の代わりにHOPPY 86 MCをドライブすることになるのは、これまでの山下健太、坪井という流れを見るとトヨタ系の若手が乗り込みそうなものだが、土屋武士代表は「ちょっと意外な人選だと思う」と教えてくれた。一方大津離脱となった場合、Modulo Drago CORSEの道上龍代表は「若手を育てたい」と語っており、大津に次ぐ若手ドライバーを迎えることになりそうだ。

岡山国際サーキットで行われた2018年GT300公式撮影の様子

■国産GT3が台数増加か?

 車種の面では“2増1減”と触れたが、既存車種でも2019年は楽しみな面が多い。19年仕様のアップデートがアウディR8 LMSやランボルギーニ・ウラカンに投入されるほか、ホンダNSX GT3にもエボモデルの投入が予定されている。ただ、エボパーツの日本到着はやや遅れそうな気配もある。

 そんななか、ドライバーの移籍とも密接に絡んできそうなのがNSX GT3、そしてニッサンGT-RニスモGT3の台数が増えそうという噂。NSX GT3は、これまでマザーシャシーを使っていたチーム、そしてARTAがスイッチするのでは……? という説がある。奇しくもこの2チームはオートサロンで体制発表会を行う予定で、ホンダの発表と合わせているという可能性も。

 もしNSX GT3の台数が増えた場合、これまでホンダで活躍してきたドライバーや、ホンダの育成プログラム出身ドライバーにとっても移籍しやすい“受け皿”になる。ここにGT500で活躍していたドライバーが乗り込む可能性もあり、密接に絡んでいるといっていいだろう。

 またニッサンGT-RニスモGT3は、フェニックス・レーシング・アジアがGT-Rを使うのではないかと言われている。実際チームを率いるマーチー・リーは、マカオで筆者に対しGT-R使用の可能性を認めつつ、「まだ決まってはいないんだ」と18年11月時点では語っていた。

 ちなみにニッサン系チームでは、吉田広樹が12月にGAINERからの“卒業”が発表されていたが、移籍先は吉田にとっても意欲的なチャレンジになりそうな噂も。また、GAINERにはここ2年で速さをみせてきた若手ドライバーが加入しそうだ。

2019年モデルのホンダNSX GT3

© 株式会社三栄