「江田船山古墳」石棺に被害 和水町・震度6弱地震

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震度6弱の地震で、蓋の一部が剥がれ落ちた江田船山古墳の石棺=4日、和水町江田(代表撮影)

 3日夕、震度6弱の地震を観測した熊本県和水町は4日、地震の影響で、同町江田の国指定史跡「江田船山古墳」内にある石棺の外壁や蓋[ふた]の一部が剥離するなどの被害が発生したと発表した。

 石棺は幅1・1メートル、高さ1・45メートル、奥行き2・2メートルで、5世紀後半に凝灰岩で作られたとされる。内部から国宝「銀象嵌銘大刀[ぎんぞうがんめいたち]」などが出土し、東京国立博物館に保管展示されている。

 町によると、石棺の外壁が4カ所で最大5センチ四方剥がれていた。さらに蓋と本体上部の一部が下方に約2センチ沈み込んでいた。町は対応策などを検討する。

 このほか町は同日、小中学校や特別養護老人ホームなど24公共施設で、ガラスの破損や壁の亀裂などの被害を確認。鳥居が一部破損した神社や屋根瓦が落下した民家なども24軒あった。いずれも半壊や倒壊など大きな被害ではないという。

 町が設置した避難所に最大19世帯27人いた自主避難者は同日朝までに全員が退所した。町中央公民館で一晩過ごした金物店店主の森田美智子さん(81)は「無事、家に戻れてひと安心。商品にも大きな被害はなく、本当によかった」と安どした様子。町は余震を警戒し当面、避難所を開設する。

 町主催の成人式は4日、中央公民館で予定通り実施。新成人の平野櫻さんは「不安だったが、無事にできて良かった」と笑顔だった。三加和公民館で6日予定していた、町出身の金栗四三が登場するNHK大河ドラマ「いだてん」初回放送のパブリックビューイングは中止を決めた。

 高巣泰廣町長は「大きな被害が出ていないことは幸いだが、今後1週間は余震に警戒したい」と強調した。(長濱星悟)