eスポーツ熱 県内じわり 高校に愛好会 プロ化目指すチーム誕生【大分県】

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放課後、教室でeスポーツの練習をする日本文理大付属高の生徒たち=佐伯市

 コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」が、県内でもじわりと盛り上がっている。「生徒が生き生きと活躍できる場を」と部活化を視野に入れた高校が現れ、競技団体の主導でプロ化を目指すチームも生まれた。五輪種目への採用が期待されていることからスポーツ界も注目しており、県サッカー協会はいち早くアプローチしている。

 カチカチカチ…。昨年12月中旬、佐伯市の日本文理大付属高。放課後の教室で「eスポーツクラブ」の部員たちがチーム戦の陣取りゲームを練習していた。それぞれのパソコン画面を見つめ、マウスのボタンを高速で連打する表情は真剣そのものだ。

 部員は2年の男子6人。顧問の安東慎一郎教諭(54)が競技の普及を伝えるニュースに触れて「学校にも取り入れよう」と思い立ち、2018年11月に発足させた。

 指導は手探りで教育効果も未知数。「勉強や運動などのように、生徒が輝く場の一つになれば」と期待する。今は愛好会の扱いだが、同好会、部へと昇格を目指す。

 県内では2016年、任意の競技団体「県eスポーツ協会」が誕生。現会長の会社役員西村滉兼(こうけん)さん(39)=大分市寒田北町=が賛同者を少しずつ増やし、ゲーム大会や交流会を開くなどしてきた。2018年7月にはチーム「花天月地(かてんげっち)」を発足させ、現在は男女11人が活動。今後はチームのプロ化支援と競技による地域おこしにも力を入れる。

 国際的スポーツ大会ではeスポーツを採用する動きがあり、今秋の茨城国体もサッカーゲームなどの都道府県対抗大会を予定している。

 県サッカー協会は県予選の運営に向け、昨年8月に県eスポーツ協会の練習会を初めて視察。協力を得てフットサル大会にゲームコーナーを設けるなど関係を深めてきた。

 今春にはサッカー協会内に「女子」「フットサル」などに並ぶ専門委員会を設置する方向。五所睦雄常務理事(53)は「eスポーツは競技者を奪う敵ではない。サッカーファミリーを広げる手段の一つと捉えている」と話している。