兵庫の370世帯、国支援の対象外 県の再建制度適用へ 西日本豪雨

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兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 西日本豪雨で住宅に一部損壊・床上浸水以上の被害が出た世帯のうち、被災者に最大300万円を支給する国の「被災者生活再建支援制度」の対象から外れたのが、兵庫県内16市町で少なくとも約370世帯に上ることが5日、分かった。県はこれらの世帯に、独自で支援金を支給する方針。国制度の適用が自治体ごとに限られる上、半壊以下の被害は対象外となっており、国制度の対象拡大を求める声が強まっている。

 被災者生活再建支援法は制度の対象を、災害救助法の適用を受けた地域か、10世帯以上の全壊世帯が発生した市町村などに限定している。西日本豪雨で制度が適用されたのは、神戸と宍粟の2市だけだった。

 適用自治体の中でも、住宅の被害程度によって対象は限定される。実際に支援金が支給されるのは、全壊(損害割合50%以上)か、大規模半壊(損害割合40%以上50%未満)のみ。神戸市の住宅被害は計122棟(昨年12月時点)だが、全壊・大規模半壊は計17棟。宍粟市も住宅被害計89棟(昨年9月時点)のうち、全壊・大規模半壊は計3棟にすぎない。両市合わせて20棟だけが国制度の対象となり、両市内での被災でも、半壊(損害割合20%以上40%未満)以下の被害では対象から漏れる。

 国制度の対象外となった被災世帯に対し、県は昨年7月、独自の支援策を決定。住宅を再建したり、購入、補修したりする際に、全壊=150万円▽大規模半壊=75万円▽半壊=25万円▽一部損壊・床上浸水(損害割合10%以上20%未満)=15万円-を支給する。

 県は昨年11月、県内市町に県制度の適用が見込まれる世帯数を照会。16市町で約370世帯が支給申請する意向を示した。支給要件を満たす被災世帯の大半とみられるという。

 県は「住むエリアの被災規模によって支援に差が生まれるのはおかしい」と国制度の支援拡大を訴えている。また、支給を大規模半壊以上とする被害程度についても、昨年11月、全国知事会が初めて、半壊世帯まで拡充することを国に要望している。(金 旻革)