巨人が抱える大量8人の助っ人…原監督の起用法を予想 ゲレーロは今季も2軍?

巨人・原辰徳監督【写真:Getty Images】

今オフにビヤヌエバとクックが加入、助っ人は総勢8人に

 新年を迎え、ついに2019年が幕を開けた。和暦では「平成」が4月30日に終わりを告げ、5月1日から新時代がスタート。プロ野球界では新元号になって最初の王者を決める戦いが繰り広げられる。

 3月29日に開幕を迎える2019年シーズンに向けて、今オフに積極補強を続けているのが、昨季球団ワーストタイとなる4年連続V逸をした巨人。FA市場から丸佳浩外野手、炭谷銀仁朗捕手、さらにオリックスを自由契約となった中島宏之内野手、マリナーズを退団した岩隈久志投手と即戦力を次々に獲得した。

 新外国人としては、昨季メジャー20本塁打を放った大砲クリスチャン・ビヤヌエバ内野手、さらにはメジャー通算236試合登板の実績を誇るライアン・クック投手を獲得。3度目の就任となる原辰徳監督の下、王座奪還に見せる決意は並々ならぬものがある。

 ただ、ここで気になるのは、外国人選手たちの起用法だ。年の瀬に獲得が発表されたクックを含め、実に支配下だけで8選手を抱えることになった。8選手の昨季成績は以下の通りとなる。

【投手】
先発
T・ヤングマン
4試合3勝1敗0セーブ0ホールド 防2.77
CC・メルセデス
13試合5勝4敗0セーブ0ホールド 防2.05

リリーフ
S・マシソン
34試合0勝3敗8セーブ14ホールド 防2.97
S・アダメス
28試合0勝2敗4セーブ3ホールド 防3.94
R・クック(マリナーズ)
19試合2勝1敗0セーブ5ホールド 防5.29

開幕1軍に近いのは実績十分マシソンと新外国人クック&ビヤヌエバか

【野手】
A・ゲレーロ
82試合287打数70安打15本塁打40打点 率.244
J・マルティネス
19試合61打数11安打2本塁打5打点 率.180
C・ビヤヌエバ(パドレス)
110試合351打数83安打20本塁打46打点 .236

 1軍で起用できる外国人枠は4人まで。投手、野手それぞれ同時登録できるのは3人までで、3人+1人か2人+2人という形で起用することになる。では、巨人は今季この8人をどのように起用するのだろう。

 まず、新外国人のクック、ビヤヌエバは開幕1軍に入ることにだろう。クックはクローザーを務め、ビヤヌエバは一塁か三塁に入ると目されている。8月に左膝の手術を受けたマシソンは、どれだけのパフォーマンスを発揮できるかは未知数。順調に回復していれば、経験豊かなマシソンも1軍ブルペンには欠かせない存在となるだろう。

 日本人選手を含めた投手、野手の戦力を比較すると、やはり不安が残るのは先発ローテ。先発候補は今村、田口、畠、若い高田や大江など多くいるが、ローテ入りが確実なのは菅野と山口俊くらい。となれば、ヤングマン、もしくはメルセデスを1軍に置きたいところで、外国人4枠は投手3人+野手1人という形で落ち着きそうだ。登録と抹消を繰り返しながら、2人を交互に先発させる策も考えられるだろう。また、もしマシソンが開幕に間に合わなかった場合には、2人を先発ローテに入れるプランや、アダメスをリリーフに入れることもありそうだ。

 野手を見てみると、一昨季の本塁打王ゲレーロも捨てがたいところではあるが、外野手は丸を筆頭に、陽岱鋼、長野久義、亀井義行といった面々が揃い、重信慎之介や松原聖弥、和田恋と若い駒も豊富にいる。マシソンが不在となった場合に、投手2野手2とし、ビヤヌエバとゲレーロを置くことは考えられるが、オープン戦で圧倒的な成績を残さない限り、ゲレーロが開幕1軍となる可能性は低いのではないだろうか。

 チームの浮沈を大きく左右しかねない助っ人選手たちの成績。シーズン中にチーム状況を見ながら、外国人4枠をやりくりしていくことになるだろうが、まずは2月1日から始まる春季キャンプ、オープン戦で4枠を巡る外国人選手の競争がスタートする。原監督が8人の外国人選手をいかに使い分けていくのか、その手腕にも注目だ。(Full-Count編集部)

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