町議報酬を月7万円増額、可決 なり手不足の宮崎・新富町 町長提案「生活の保障必要」

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全国の地方自治体で議員のなり手不足が顕在化する中、宮崎県新富町議会は7日の臨時会で、町議の月額報酬を約34%(7万2千円)引き上げ、県内町村議会最高の月額28万3千円とする条例改正案を賛成多数で可決した。若者や女性、子育て世代など多様な人材を掘り起こそうと町議出身の小嶋崇嗣町長が提案した。

同町は人口約1万6800人で航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地を抱える。前回町議選(2015年)では定数14に対し定員割れの可能性が高まり、引退表明したベテラン議員が撤回するなど、最終的に15人が立候補した。

新条例は今年4月の統一地方選で当選した議員から適用。議長報酬は月額35万6千円(現行より5万3千円増)、副議長29万9千円(7万2千円増)、各委員長28万8千円(同)とする。本会議や委員会に出席するたびに支給している費用弁償(日額500円)は廃止する。採決では2人の町議が「県内では突出した額で町民の理解が得られない」などと反対した。

町によると、次回選挙から議員定数は2減の12となるが、議会費は年間約620万円増える。小嶋町長は「生活をする上で一定の保障がなければ議員になろうとする人は出てこない。地方自治を守るため議員活動に専念できる環境を整備した」と話した。

全国町村議会議長会によると、なり手不足が深刻な町村で報酬引き上げの動きが増えているが「多くは微増」。昨年5月の補欠選挙で候補者がゼロだった同県五ケ瀬町議会はその後、議員報酬を月額4万円引き上げ、22万8千円とする条例改正案を可決した。

=2019/01/08付 西日本新聞朝刊=