大分、4次提訴目指す 新たな原告募集へ 差し止め訴訟【大分県】

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伊方原発運転差し止め訴訟の口頭弁論を前に、大分地裁へ向かう「伊方原発をとめる大分裁判の会」のメンバーら。これまでに県民514人が提訴する大型裁判に発展している=2018年11月、大分市荷揚町

 県内の住民514人が四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めて大分地裁に起こしている訴訟で、住民側は新たな原告を募る方針を決めた。2016年9月以降、3回にわたって提訴し、住民運動による裁判としては既に同地裁で過去最大規模。さらに運動を盛り上げようと、春をめどに追加提訴する予定だ。

 訴訟は市民団体「伊方原発をとめる大分裁判の会」が大分県在住者に呼び掛けて始めた。熊本・大分地震後の16年9月に264人が提訴。17年5月に114人、18年5月に136人が原告に加わった。

 新たな原告は、県内で開かれる脱原発をテーマにした学習会やイベントなどで募る。原告となるには裁判費用などで1人1万円が必要。

 同原発は大分県から豊後水道を挟んで最短45キロの距離にある。近くの海底には紀伊半島から大分県中部へと続く国内最大級の活断層帯「中央構造線断層帯」が通っており、住民側は地震による重大事故の危険性などを指摘。四国電側は「適切な対策を取っており、安全性を十分確保している」と反論している。

 一方、原告のうち4人は訴訟に先駆け、再稼働禁止の仮処分を同地裁に申請。地裁は18年9月、「社会通念」などを理由に申し立てを退け、運転を容認した。住民側が即時抗告し、今後、審理は福岡高裁に移る。

 原告団共同代表を務める杵築市大田の農林業、中山田さつきさん(64)は「仮処分の決定に納得していないという意味でも、目の前の原発を止めたいという県民の思いを裁判所に示したい。10人でも20人でも増やしたい」と訴える。

 同様の訴訟は松山地裁、広島地裁、山口地裁岩国支部でも審理が続いている。