ジャイアンツ・バムガーナーにブリュワーズ移籍の可能性?

MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、ジャイアンツがスプリング・トレーニング開始までにエースのマディソン・バムガーナーをトレードするかどうかは定かではないものの、バムガーナーをトレードする場合の放出先はブリュワーズである可能性が高いと考えているようだ。関係者によると、今オフ、ブリュワーズとジャイアンツはバムガーナーのトレードに関する交渉を行ってきたという。ブリュワーズは現在も「バムガーナー獲得にどれだけの対価を出せるか」を検討中であると言われており、トレード成立の可能性は消滅していないようだ。

野球部門社長にファーハン・ザイディを迎えてチーム再建を進めているジャイアンツにとって、バムガーナー放出はチームの将来を担う若手有望株を獲得するためにベストの方法の1つと言える。バムガーナーは今季がジャイアンツとの契約最終年であり、今季のポストシーズン進出が難しいと見られるジャイアンツはバムガーナーを無理にチームに残しておく必要はないのだ。もちろん、7月末の「ノン・ウエーバー・トレード・デッドライン」までバムガーナーをキープする可能性もあるが、今季終了までバムガーナーがジャイアンツに在籍し続けている可能性はゼロであると断言していいだろう。

一方、ブリュワーズは昨季ポストシーズン進出を果たしたものの、これは打線の力とブルペンの頑張りによるところが大きく、信頼できる先発投手は15勝をマークしたヨーリス・チャシーンただ1人だった。今季も再びポストシーズン進出を目指すのであれば、チャシーン以外にも計算できる先発投手を加えておきたいところであり、年俸1200万ドルとリーズナブルな価格であることもバムガーナー獲得を後押しする。バムガーナー獲得にはフィリーズも興味を示しているようだが、現在フィリーズはブライス・ハーパー、マニー・マチャドといったフリーエージェントの大物選手の獲得に注力しており、そうした事情も「ブリュワーズ優勢」の状況を作り出している。

ブリュワーズのデービッド・スターンズGMが昨オフ、ロレンゾ・ケインやクリスチャン・イェリッチの獲得を実現させたのは1月下旬になってからだった。辛抱強いスターンズが、今オフも大型補強を実現させて球界を驚かせてくれるかもしれない。今後の動向に注目だ。

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