UAEで開幕したAFCアジアカップ。大陸王者を決める4年に一度の大会だ。
ここでは、『sportskeeda』による「今大会で注目すべき5人の守護神」を見てみよう。
マシュー・ライアン(オーストラリア代表)
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン所属
彼は今大会において最も有名かつ経験あるGKのはずだ。2012年に代表デビューした後、正GKの座にまで上り詰めた。
セントラルコースト・マリナーズでは当初控えだったが、正GKジェス・ファンストラータンの靭帯損傷で巡ってきたチャンスを掴み取る。チームは優勝を逃すも、彼自身は大会MVPを受賞する活躍を見せた。
その後、国内タイトルとファンからの賞賛を勝ち取り、ベルギーへと移籍すると、クルブ・ブルッヘではリーグ屈指のGKへ成長。
バレンシアでは怪我もあり本領を発揮できなかったが、2017年にクラブ史上最高額でブライトンに引き抜かれる。最初の数試合は苦しんだが、その後パフォーマンスを改善し、落ち着きを取り戻した。
今ではクラブでも揺るぎない正守護神となっており、マンチェスター・ユナイテッドなどのビッグクラブからの関心が伝えられている。
昨年のワールドカップは失意に終わったが、そのシュートストップとPKセーブは今大会で見るべきものだ。
グルプリート・シン・サンドゥ(インド代表)
バンガロール所属
彼はこの数年において無名の存在から大きな飛躍を遂げた。印象的なパフォーマンスによって、代表の主軸のひとりとなっている。
国内で評価を高めると2014年にノルウェーのスタベックへ移籍。出場機会こそ少なかったが、そこでの成長が今の彼を形作っている。ノルウェーでより成熟し、技術面を伸ばしたのだ。
また、欧州の1部リーグ、そしてUEFAヨーロッパリーグで初めてプレーしたインド人選手にもなった。
2017年に国内最高のクラブであるバンガロールと契約してインドに復帰。今季は素晴らしいシーズンを送っている。また、代表でもパフォーマンスも鮮烈そのものだ。
キム・スンギュ(韓国代表)
ヴィッセル神戸所属
ウルサン生まれの彼は地元のKリーグクラブである蔚山現代でキャリアをスタートさせる。2008年にトップチームに昇格すると、リーグベストイレブンなどを受賞。その後、2016年にヴィッセル神戸へと移籍した。
代表では2013年にデビューすると、2014年W杯にも参加。グループステージ最終戦のベルギー戦に出場すると、いくつかの素晴らしいセーブを披露し、ファンからの賞賛を得た。
その後、一時は代表正GKになるも、昨夏のロシアでは出番なし…。だが、パウロ・ベント新監督の信頼を得て、今大会には守護神として臨む。
素晴らしい反射能力で知られるキム・スンギュは韓国で最も経験あるGKだ。サウジとの親善試合でも好パフォーマンスを見せた。
東口 順昭(日本代表)
ガンバ大阪所属
マサアキは日本史上最も才能あるGKのひとりだ。大阪生まれの彼は初のプロ契約を結んだアルビレックス新潟で5シーズンプレー。その後、(ジュニアユースでプレーしていた)古巣ガンバへと復帰した。
昨年4月、チームメイトである三浦弦太と接触。出血したマサアキは歯を数本失い、ワールドカップ参加が危ぶまれた。結局、代表メンバーには選ばれたが、ロシアでのプレー機会はなし。
だが、森保一新体制になると風向きが変わった。ワールドカップ後の多くの試合でプレーしており、ウルグアイとの親善試合の勝利にも貢献。今大会でその地位を盤石なものにすることを狙っている。
アリ・レザ・ビランヴァンド(イラン代表)
ペルセポリス所属
この若きイラン人GKは、最も高く評価されている選手のひとりとして今大会に参加する。
昨夏のワールドカップでクリスティアーノ・ロナウドのPKを止めて名声を得たビランヴァンド。だが、胸が締め付けられるような人生を送ってきた彼はそれ以前から有名だった。
遊牧民のもとに生まれた彼はサッカーを好きになったが、家族はそれに反対。父親は彼が普通の労働者になることを望んでいたという。
だが、別の考えを心に秘めていた彼は家族のもとを離れてテヘランに向かう。だが、金も、寝るための場所もなかった。
(ホームレス状態だったため)クラブの出入り口で野宿し、毎日練習に励んだ。また、暮らしていくために洗車などで生活費を稼いだ。
その後、2015年に代表正GKの座を掴み取ると、昨年にはクラブをACL決勝に導いた。準決勝ではあのチャビ・エルナンデスの決定的なヘディングを神憑り的セーブで阻止する活躍ぶりだった。
現在はアジアを飛び出し、欧州移籍を狙っている。その願いが叶うかは、今大会のパフォーマンス次第だろう。