【平成の長崎】「龍馬伝館」オープン 福山さんの衣装など展示 平成22(2010)年

 幕末の志士坂本龍馬の生涯を描くNHK大河ドラマにちなんだ「長崎奉行所・龍馬伝館」が1月9日、長崎県長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館内にオープンした。初日は大勢の龍馬ファンが訪れドラマの世界を楽しんだ。

 開館式は約220人が出席。NHKの福地茂雄会長は「龍馬伝は東アジアにも売るので、海外からの観光客増加も期待できる」とあいさつ。金子原二郎知事、田上富久長崎市長らとテープカットして祝った。

 「龍馬伝館」は、江戸期の長崎奉行所立山役所を復元した「奉行所展示室」約340平方メートルにドラマの世界を再現。同奉行所は、英国水兵が殺害されたイカルス号事件(1867年)で、部下の関与を疑われた龍馬が出頭したゆかりの史跡でもある。

 館内には、龍馬役の福山雅治さんが着用した衣装や小道具などを展示。長崎の商人大浦慶、三菱財閥の創始者・岩崎弥太郎ら登場人物をパネルや映像で紹介している。

 長崎市に帰省中の熊本市の会社員、向田達宏さん(25)は「龍馬の『我がなすことは我のみぞ知る』という言葉が好き。館内は雰囲気がいい。故郷の長崎がドラマで盛り上がってほしい」と話した。

 同館は1年間で40万人の入館者を見込む。観覧料は大人500円、小中高生250円。(平成22年1月10日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

龍馬役の福山雅治さんが着用した衣装に見入る人たち=長崎歴史文化博物館

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