インダイアツーバ希望城建設へ=佐藤八朗さん、構想20年=満を持して12日に定礎式

構想20年の希望城の計画を語る佐藤さん

 インダイアツーバ市在住の戦後移民、佐藤八朗さん(76、宮城県)が昨年末に来社して、聖州初の日本式お城を立てる計画を発表した。定礎式は今週土曜日の1月12日、竣工式は自らの誕生日11月20日を予定している。昨年はパラナ州アサイ市にブラジル初の日本式城が完成したが、佐藤さんの計画が実行されれば、それに続く快挙となりそうだ。

希望城の意匠図面

 「本当は宮城県の城をモデルにしたかったが、青葉城には天守閣がない。それで、小田原城をモデルにすることにしました。石垣も作るつもりです」と意匠(デザイン)図面を見せる。土地2アルケールはすでに購入済みで、建築面積は900平米で、それが3階建て(日本式なら4階)となる。
 「総工費は?」と尋ねると「300万レアル!」と威勢よく答えた。財源を問うと「市内にある店を売る」とのこと。同市内に数軒のお店を所有しているという。
 用途を聞くと「下は結婚式などのイベント会場。上の階は2万冊の日本語図書室など。日本映画上映会などもして、日本文化を広めるような役割が果たせる場所にしたい」とのこと。
 企画した動機を聞くと「20年前から考えて準備してきた。市長にも協力要請してある。もし市が協力してくれたら、名前を『カステロ・ダ・エスペランサ・デ・インダイバツーバ』(インダイアツーバ希望城)にするつもり」。まるで人生の総決算をしようとしているようだ。

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