ブロクストン獲得のメッツ ポロック争奪戦から撤退へ

今オフのフリーエージェント市場における注目株の1人であるA.J.ポロック。過去5シーズンで打率3割を2度、2ケタ本塁打を3度、2ケタ盗塁とOPS.800以上を各4度達成している31歳の外野手には、少なくない球団が興味を示していた。ロビンソン・カノーらを獲得して戦力補強を進めるメッツもそのうちの1球団だったが、つい先日、ブリュワーズとのトレードで好守の外野手であるキーオン・ブロクストンを獲得。これによりメッツの外野手補強は終了し、ポロック争奪戦からの撤退が濃厚となった。

メッツは今オフの補強の締めくくりとして外野手と内野のユーティリティの獲得を目指していた。フリーエージェント市場にはポロックやマーウィン・ゴンザレスといった有力選手がまだ残っていたものの、メッツはトレードによる補強を選択。ブリュワーズからブロクストン、アストロズからJ.D.デービスを獲得することで補強ポイントを埋めることに成功した。ニューヨーク・ポストのマイク・プーマによると、メッツは今オフの主な補強をすでに完了しており、大物選手の獲得に動く可能性は低いという。今後はエース右腕のジェイコブ・デグロムとの契約延長交渉がメインの動きになると伝えている。

ポロック争奪戦からの撤退により、今季のメッツはセンターをフアン・ラガレスとブロクストンの併用で賄う可能性が高い。また、デービスは一塁と三塁の控えを務めることになるだろう。これから補強に動くとすれば、リリーフ投手の補充と正遊撃手のアメッド・ロサリオの控えとなる内野手の獲得くらいだが、メジャー経験のある選手をマイナー契約で加える程度の動きにとどまる可能性もある。

今オフ就任したブロディ・バンワグネン新GMのもと、カノー、エドウィン・ディアス、ウィルソン・ラモス、ジューリス・ファミリアらを獲得して大幅な戦力アップに成功したメッツ。混戦が予想されるナ・リーグ東部地区を面白くしてくれる存在となるかもしれない。

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