森保ジャパンの発足から約半年が経過しチームの骨格がはっきりしてきたが、未だ不透明なのがGKだろう。
ロシアワールドカップ後、35歳の川島永嗣が外れ、若い中村航輔が負傷で離脱するなか一時は中堅の東口順昭で決まりかと思われた。しかし11月の試合では権田修一、シュミット・ダニエルが起用されそれぞれが安定したプレーを見せている。
優勝候補の筆頭とも言われるチームの守護神がここまではっきりしないのも珍しいが、今大会は誰を守護神として起用すべきなのだろうか?編集部に意見を聞いてみた。
権田 修一
実力伯仲の3選手。その中でも今大会で活躍を期待したいのは権田修一だ。
昨季J1で14位だったサガン鳥栖の守護神。厳しい残留争いを戦い抜いた格好だが、権田がいなければ果たしていくつの勝点を失っていただろうか。
海外など様々な経験を重ねて手に入れた安定感は、1点が大きな意味を持つアジアカップのような短期決戦では不可欠。充実期を迎えた29歳に日本のゴールマウスを預けたい。(編集部O)
シュミット・ダニエル
経験値で言えば、ワールドカップを経験している32歳の東口、五輪出場経験を持つ29歳の権田が上だろう。だが、今後への期待値を考えてシュミット・ダニエルを推したい。
26歳の彼は日本が切望する大型GKであり、ディストリビューションへの意識も高い。いきなりの抜擢にはなるが、国際舞台でどれだけやれるのかを是非とも見てみたいところだ。(編集部I)
「3人の中から誰を使うべき?」という問いであれば、シュミット・ダニエルを推したい。
シュートを止めるという面では、東口、権田のほうが信頼できるが、世界を相手にも引けを取らないスケール感と将来性はこの上ない魅力だ。最後尾からのビルドアップを求める森保スタイルとの相性も非常に良く、右足のキックも飛距離・精度共に評価に値する。
思い切った起用でその潜在能力が引き出されば、GK陣の序列にも変化が起こるだろう。(編集部T)
Jリーグのセーブランキングでは8位と3名の中では一番低い。
ここにきてヨーロッパ移籍のうわさが出るなど評価があがっている権田、経験豊富な東口とライバルは強烈だがここはシュミット・ダニエルのポテンシャルを押したい。90分あたりのセーブポイントは0.68と実はJリーグのGKで最も高く、終盤の5試合での同ポイントも4.33と一番高いものであった。
今、最ものっている男であり、是非その勢いを代表でも見せて欲しい。(編集部Q)
東口 順昭
海外への移籍報道が出ている権田や197cmのシュミットのような話題性や確固たる武器はないかもしれない。しかしここ数年、国内で安定した活躍を続け、監督が代わるなかで誰よりも代表に選ばれてきた自負が彼にはあるはずだ。
4年前のアジアカップ、そして昨夏のワールドカップでは守護神・川島をベンチから支えた。その川島はもういない。32歳となったこの男がスポットライトを浴びる時がきた。(編集部H)