「ウイルスと考えず」 仮想通貨無断採掘、初公判で無罪主張

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 他人のパソコンを使って仮想通貨を「マイニング(採掘)」するプログラムを自身が管理するウェブサイト上に保管したとして、不正指令電磁的記録保管の罪に問われたウェブデザイナーの男性(31)=東京都武蔵野市=の初公判が9日、横浜地裁(本間敏広裁判長)であった。男性は「プログラムを設置したことは認めるが、ウイルスとは考えていない」と述べて起訴内容を否認し、無罪を主張した。

 マイニングを巡っては全国で摘発が相次いでいる。男性の弁護人によると、プログラム設置の違法性を正式裁判で争うのは全国で初めて。男性は昨年3月、同罪で罰金10万円の略式命令を受けたが、不服として正式裁判を請求した。

 起訴状によると、男性は2017年10月30日~同11月8日、閲覧者に無断で仮想通貨「モネロ」をマイニングさせるため、自身が運営するウェブサイトに演算プログラム「コインハイブ」を設置した、とされる。

 検察側は冒頭陳述で、男性が閲覧者の同意を求める表示もせずにコインハイブを設置したと説明。SNS(会員制交流サイト)を通じた注意にも耳を貸さなかった、と指摘した。

 弁護側は「コインハイブは他人のパソコンを使って計算をするものでウェブ広告と同じプログラムに過ぎず、被害を加えるものではない」と主張。男性に違法だという認識はなく故意性も認められないとして、同罪の成立を否定した。

横浜地裁