免疫阻害剤併用で生存率大幅向上 富士フイルム富山化学 がん新薬でマウス実験

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 富士フイルム(東京)は、富山での生産を目指す抗がん剤の新薬「リポソーム製剤」と「オプジーボ」に代表される「免疫チェックポイント阻害剤」を併用した場合、生存率が大幅に向上することをマウスを使った実験で突き止めた。今後、両薬の相性や効果の検証を進めながら、2024年の生産開始に向けた準備を進める。

 9日、北國新聞富山本社を新年あいさつで訪れた富士フイルム富山化学(東京)の岡田淳二社長が明らかにした。

 リポソーム製剤はカプセル状の微粒子に抗がん剤を包んで患部に直接投与する薬。研究では同製剤と免疫チェックポイント阻害剤を併せて8匹のマウスに与えたところ、46日の期間中、生存率が100%となった。

 富士フイルム富山化学は、リポソーム製剤には既存のがん治療薬を使用する方針だが、今後、オプジーボを併用した場合の効果を詳しく調べ、実用化できないか検証する。

 岡田社長は「研究レベルでは極めて相性が良いことが分かった。研究をさらに進めたい」と話した。

 このほか、岡田社長は厚生労働省が備蓄を進めていた同社開発のインフルエンザ薬「アビガン錠」について、200万人分を昨年9月までに納入したとした。