通算70勝の左腕・ガルシアが現役引退へ

通算70勝の実績を誇る32歳の左腕、ハイメ・ガルシアが現役生活に別れを告げようとしているようだ。MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、ガルシアは現役引退を発表することを検討中だという。カージナルスでの8シーズンを含む10シーズンのキャリアを誇り、2011年にカージナルスのワールドシリーズ制覇に貢献した男は、今オフ中にユニフォームを脱ぐ決断をすることがほぼ確実となった。

2005年にカージナルスから22巡目指名を受けてプロ入りしたガルシアは、非常に故障の多い選手であり、200イニングに到達したシーズンは一度もなかった。それでも2010年から2年連続で規定投球回をクリアし、2010年は13勝8敗、防御率2.70、翌2011年も13勝7敗、防御率3.56の好成績をマーク。その後は低迷期に突入したが、2015年に規定投球回未到達ながら10勝6敗、防御率2.43と復活を遂げ、翌2016年も防御率4点台(4.67)ながら自身4度目の2ケタ勝利(10勝13敗)をマークした。

2017年はブレーブス、ツインズ、ヤンキースの3球団を渡り歩いて5勝に終わり、昨季もブルージェイズとカブスの2球団でプレイして3勝どまり。カージナルス時代の輝きを取り戻すことはできなかった。なお、2017年には現地時間7月24日にブレーブスからツインズへトレードされたあと、同30日にツインズからヤンキースへトレードされ、「15日間のうちに3球団で登板する」というメジャー史上初の珍記録を作っている。

モロシによると、ワールドシリーズの舞台で先発したメキシコ出身の投手は、フェルナンド・バレンズエラとガルシアの2人だけ。メジャー通算218試合に登板して70勝62敗、防御率3.85をマークした技巧派左腕の雄姿は、2018年で見納めということになりそうだ。

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