日本時間1月10日、フリーエージェント市場に大きな動きがあった。過去4シーズンにわたってドジャースの正捕手を務め、2016年から3年連続で22本塁打以上を放っているヤスマニ・グランダルがブリュワーズと1年契約を結ぶことで合意に至ったようだ。MLBネットワークのケン・ローゼンタールが最初に報じ、年俸は1825万ドルであると伝えられている。
現在30歳のグランダルは通算113本塁打、OPS.782を誇る両打ちの好打者で、捕手としては主にフレーミング技術を高く評価されている選手である。2012年にパドレスでメジャーデビューを果たし、2014年に正捕手定着。2015年からはドジャースへ移籍し、メジャー屈指の強豪チームの正捕手としての地位を確立した。
今オフ、フリーエージェントとなったグランダルに対してドジャースはクオリファイング・オファーを提示したが、グランダルはこれを拒否。メッツから4年6000万ドル程度のオファーが届いていたようだが、これも受け入れなかった。最終的にはクオリファイング・オファーの金額をやや上回る1年1825万ドルでブリュワーズと契約合意。グランダル側としてはクオリファイング・オファーの対象とならず、多くの球団が手を出しやすくなる1年後に、再びフリーエージェント市場に打って出ようという狙いがあるのだろう。
ただし、昨季のグランダルの打率.241、24本塁打、OPS.815という成績は、自己ベストに近い数字であり、これ以上グランダルの価値が上昇することを疑問視する声もある。年齢を1つ重ねてしまうことや、昨年のポストシーズンで守備面の不安を露呈してしまったことを考えると、むしろこの1年で価値が下落してしまうリスクもある。
いずれにしても、ブリュワーズがメジャー有数の実力を誇る好捕手を手に入れたことは間違いない。今季は絶対的な正捕手が不在だったため、2年連続の地区優勝に向けて、貴重な戦力を手に入れることができたと言えるだろう。