鷹・武田、“珍”トレで復活へ「3種の神器」はギプス、手づくり踏み台&平均台

「3種の神器」を用い自主トレを行ったソフトバンク・武田翔太【写真:福谷佑介】

チームメートの大竹らと福岡・春日市内で行う自主トレを公開

 ソフトバンクの武田翔太投手が福岡・春日市内で行なっている自主トレを公開した。チームメートの大竹耕太郎投手、松田遼馬投手、田浦文丸投手、広島の横山弘樹投手、ケムナ誠投手と連日トレーニングを行っており、この日はランニングやキャッチボールなどで約3時間、汗を流した。

 一際目を引いたのは、その独特の練習法。昨シーズン中から取り入れていたフォーム作りの練習法で、武田自身が「3種の神器」と表する、踏み台と長い棒、平均台、医療用のギプスを用いて練習を繰り返した。驚きなのは、この踏み台や平均台は武田の手作りだということ。遠征先でも使えるようにと、車輪をつけるなど工夫を凝らしている。

「フォーム作りをメインにやっています。体力面もやっていますけど、もともとありますし、1番大事なのは技術面。まずはフォーム作りです。体を作っても、使い方が上手くないと無意味なので。体の使い方を覚えた上で、体を作っていければいい」という武田。理想のフォーム作りのために、自主トレでは時間を割いている。

 昨季はシーズン途中までフォームに迷いとズレが生じ、不本意なシーズンとなった。3試合で完封したものの、白星はこの3つだけ。シーズン終盤には中継ぎ、第2先発要員としてブルペンを支えることになった。ただ、その終盤に理想のフォームが形作られ、それを染み込ませるための日々となっている。

「こうすれば間違いないというのはハッキリしている。ノビも軌道も違う。例年になく自信をもっている」と、自信を覗かせる。苦闘のシーズンが続いていたが、今季の武田は違う。その表情には自信と確信が感じられた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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