給与計算受託最大手ペイロール 県、長崎市と立地協定 出島にセンター開設、3年で正社員135人採用

 給与計算のアウトソーシング(外部委託)業務で国内最大手のペイロール(東京)は10日、長崎県、長崎市と立地協定を結んだ。同市出島町のオフィスビル「クレインハーバー長崎ビル」4階に「長崎BPOセンター」を開設。7月から業務を始め、3年間で135人を正社員採用する。
 同社は大企業を中心に249社約91万人分の給与計算業務を請け負い、2018年3月期の売上高は約63億円。北海道に事業拠点があるが、全国的な働き方改革を追い風にした事業拡大、災害に備えた業務継続計画(BCP)の強化の観点から長崎進出を決めた。
 長崎での業務は新規顧客向けのサービス導入や顧客とのやりとりが中心。初年度はキャリア採用で20人を雇用する計画で2月に同市内で企業説明会を開く。その後、来春に向けて新卒採用を本格化させる。
 調印式で湯浅哲哉社長は「長崎に根を下ろし、人事や給与計算のプロを育成していきたい」とあいさつ。中村法道知事は「若者の定着やUターンの促進の起爆剤になる。県も人材育成、大都市や福岡市をターゲットにしたUターン促進に力を入れたい」と話した。田上富久市長は「業界ナンバーワン企業が立地したことは明るいニュース。長崎の発展にも力を貸してほしい」と期待を込めた。

立地協定を結び、握手する(左から)中村知事、湯浅社長、田上市長=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

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