原発事故直後のヨウ素剤服用 6割止まり 福島・三春の0~9歳児

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 東京電力福島第1原発事故直後、福島県三春町が独自に配布した安定ヨウ素剤を内服したのは、当時0~9歳のうちの63.5%にとどまっていたことが10日、福島県平田村のひらた中央病院などの実態調査で分かった。0~2歳は5割に満たず、効果などに関する事前説明の重要性が改めて浮き彫りになった。

 調査は2017年、原発事故時に0~9歳だった三春町の小中学生を対象に、京都大、福島県立医大と共同で実施。町が独自に続ける甲状腺検査受診者にアンケート用紙を配布し、961人の保護者が回答した。

 服用した子どもは計610人。年齢別の服用率は0~2歳が48.8%で、3~9歳の66.7%より低かった。服用した子どもは親も服用した例が多かった。

 服用しなかった理由は「安全性への不安」が46.7%で最も多く、「配布後すぐ避難した」が10.3%、「国や県での指示ではなかった」が9.7%と続いた。自由回答では「今後の災害に備えて内服しなかった」などの記述もあった。

 記者会見した中央病院の西川佳孝医師は「効果や副作用に関して十分に説明しておくことが望ましい」と指摘。2歳以下が低かった理由は「配布されたのが錠剤で、乳幼児には砕いて食べ物に交ぜる必要があった影響も考えられる」と推測した。

 三春町は11年3月15日、40歳未満か妊婦のいる町内3303世帯のうち94.9%に当たる3134世帯に安定ヨウ素剤を配布した。