メルセデスF1のリザーブを務めるオコン、2019年はシミュレーター作業をこなしつつ全戦に帯同

 エステバン・オコンはF1開幕戦オーストラリアGPのグリッドには並ばないものの、メルセデスのリザーブ兼開発ドライバーとしての任務で忙しくなるようだ。

 グランプリレースの優れた才能のひとりと目されるオコンは、2018年に在籍していたフォース・インディアがローレンス・ストロール率いる投資家グループに買収されたことで、シーズン末に大きな影響を受けている。

 億万長者のローレンス・ストロールは、ウイリアムズに在籍していた息子のランス・ストロールを、レーシング・ポイントと改名したチームに移籍させるという論理的な選択をし、オコンはシートを失うことになった。

 しかしながらオコンはメルセデスの正式な開発ドライバーとして多くの仕事に当たり、能力を発揮することを楽しみにしているという。

 彼はまた、ルイス・ハミルトンかバルテリ・ボッタスがレースに出場できなくなった場合の代役を務める、第一候補でもある。

「僕はすべてのグランプリに帯同し、レースに出場する可能性に備えて、すべての情報を与えられる。F1では何が起こるか分からないからね」と彼はフランスのAuto Hebdo紙に語った。

 F1がヨーロッパラウンドを回る間、オコンはレースのある週末の金曜日はイギリスのブラックリーでシミュレーター作業を行ない、その後はグランプリ会場で待機することになる。

「フリー走行2回目の後はマシンの調整のためにすべての可能性をテストし、またルイスとバルテリの予選に向けて理想的な準備するために、シミュレーター作業をすることになる」

「その後、土曜日の朝に飛んで、その日のうちにサーキットに入るんだ」

 オコンはシーズンが開幕する際にグリッド上に自分の名前がないことを寂しく思うだろうが、22歳の彼は、メルセデスでのリザーブドライバーとしての役割は2020年のレース復帰を待つまでの一時的な選択肢として、最善だと考えている。

「いつか世界チャンピオンになりたい。それが僕のゴールであり夢なんだ」とオコン。

「もちろん今季参戦できないのは残念だけど、今もF1に集中しているし、それが正しい選択だと思っている」

「その後、もし2020年にもシートを見つけられなかったら他のどこかに行くよ。僕はレースを続けなければならないからね」

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