SUPER GT参戦を示唆する次期GTコンセプトマシン
2019年、2002年に惜しまれながら生産を終了したトヨタのリアルスポーツカーであるスープラが17年振りに復活する。
復活するモデルで3代目となるスープラはカモフラージュされたプロトタイプがすでに公開されており、1月14日から開催されるデトロイトモーターショーでいよいよ市販モデルが登場する。
スープラは初代モデルが全日本ツーリングカー選手権、2代目モデルは日本で最も人気があるレースと言われているSUPER GTで活躍するなど、モータースポーツとの関わりも深いモデルでもあり、東京オートサロンではSUPER GT参戦を目論んだ「GRスープラ スーパーGTコンセプト」が出展された。
こういったモデルが登場したことで「SUPER GTの上位カテゴリーとなるGT500に2019年の開幕戦から3代目スープラが参戦!」と、自ずと期待してしまうが、3代目スープラのSUPER GTへの投入は2020年シーズンからとなる。そのため2019年のトヨタチームのGT500参戦車両はレクサス LCの継続となり、ファンとしてはおあずけという感もある。しかし、その分2020年シーズンには万全の体制での参戦が期待できそうだ。
「GRスープラ スーパーGTコンセプト」に関する詳細は発表されなかったが、SUPER GTのGT500クラス参戦車両ということで、エンジンはレギュレーションに沿い2リッター4気筒直噴ターボが搭載されるに違いない。
また3代目スープラはこれまでのモーターショーにもレーシング仕様が出展されていることもあり、日本のSUPER GTだけでなく世界的な規定であるGTカテゴリーへの参戦ベース車などの登場もいずれ期待できそうだ。
様々なカテゴリーで活躍するレーシングマシン達も展示
また、東京オートサロンにはモータースポーツを戦った初代と2代目のスープラの他、2018年に海外のモータースポーツを戦ったマシンも出展された。
TS050ハイブリッド
WEC(世界耐久選手権)のトップカテゴリーとなるLMP1クラスに、トヨタの基幹技術の1つであるハイブリッドでワークス参戦中。現在、2018-2019シーズンのさなかであるが、同
シーズンはすでに過去5戦で悲願のル・マン24時間を含む4勝を挙げており、タイトル獲得が確実視されている。
ヤリスWRC
2017年からトヨタは18年振りにWRC(世界ラリー選手権)に復帰。マシンはヤリス(日本名ヴィッツ)で、2018年シーズンは復帰から僅か2年目でマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。ラリーでの活躍だけでなく、今後WRC参戦からの市販車へのフィードバックも期待される。
レクサス LC 2019NUR24h
トヨタガズーレーシングは10年以上前から「世界一過酷なコース」と呼ばれるドイツのニュルブルクリンクで行われるニュル24時間レースに参戦しており、2018年はラグジュアリークーペであるLC500で戦った。2018年のレースはトラブルが相次ぎ厳しい結果に終わったが、LC500での参戦は2019年も継続され、LC500がリベンジする姿をぜひ見たいところだ。
[筆者:永田 恵一 撮影:和田 清志]