東西南北

 11日、陸軍総司令官のエドゥアルド・ヴィラス・ボアス氏の退任式とエジソン・レアル・プジョル氏への引継式が行われた。ボアス氏は、まだジウマ政権だった2015年に陸軍総司令官に就任。ジウマ氏の大統領罷免後も、テメル政権を経て、ボウソナロ政権成立に至るまでの激動期に陸軍総司令官を務めていたとあって、「政治とは一線を引き、法律を守って民主的な立場を貫いた」とフェルナンド・アゼヴェド国防相らから賛辞を受けた。かつてから車椅子姿で知られたボアス氏は、この日も鼻にチューブをつけた姿で出席。体調の悪い中での激務だったことが伺える。新任のプジョル総司令官の指揮にも期待したい。
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 9日夜、サンパウロ市東部サポペンバで、80歳のタクシー運転手が民家の塀に衝突後、崖下の空き地に突っ込んで死亡する事故が起きた。運転手は心臓疾患で、ペースメーカーをつけていた。また、2人組の強盗に襲われたとの情報もある。塀に激突する前には自転車道を走行中の46歳の男性をはねて重傷を負わせており、そこから300メートルほど先で激突事故が起きた。警察は、強盗から逃げようとしたか、運転中に発作を起こしたかの可能性を疑っている。
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 10日、サンパウロ市セントロで、団体「無銭乗車運動(MPL)」がバスと地下鉄の料金値上げに抗議して行進を行った。最初は平和的なものだったが、パウリスタ大通りに差しかかった時に一部が暴徒化。現金自動引き落とし機の並んだ無人の銀行支店の扉を破壊するなどの暴力行為を行った。抗議の値打ちを下げるだけなのだが。

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