まるで逆~競馬について語ったヘミングウェイと寺山修司の名言

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偉人の歴史に残る場面での名言を取り上げる「高嶋ひでたけと里崎智也サタデーバッテリートーク」の“名言名場面プレイバック”。12月22日放送では、偉人たちが残した競馬にまつわる名言を紹介した。

競馬(平地競走)(競馬 – Wikipediaより)

イギリスの元首相、ウィンストン・チャーチル。彼は、何頭もの競走馬を所有するほどの競馬好きでした。そのチャーチル、こんな名言を残しているのです。

「ダービー馬のオーナーになることは、一国の宰相になることより、はるかに難しい」

ナチスドイツに勝ってイギリスの英雄に。『第二次大戦回顧録』という本を書いて、ノーベル文学賞まで貰ったチャーチルですが…どうしてもダービー馬のオーナーにはなれませんでした。競馬の厳しさが分かります。

続いては、『老人と海』で有名な、作家のアーネスト・ヘミングウェイ。あまり知られていませんが、ヘミングウェイも大変な競馬ファンでして、若い頃は、毎日のように競馬場に通い詰めていたそうで…こんな名言を残しています。

「競馬は人生の縮図だ。これほど内容の詰まった小説は、ほかにない」

さすがは天下のヘミングウェイ。競馬の勝負の厳しさ、波乱万丈のレース展開…そして競馬のロマンというようなものは、まさにヒトの人生そのものであり、ありきたりな小説よりもはるかに面白いというわけです。
ところが…同じく競馬マニアで知られた日本の詩人、寺山修司さんは、ある意味、もっと深~~い名言を残しています。ヘミングウェイの、先の言葉を知ってか知らずか…天才・寺山修司、こんなことを言ったのだそうです。

「競馬が人生の縮図なのではない。逆だ。人生が、競馬の縮図なのだ」

…これ、ちょっと凄いでしょう。ヘミングウェイの「まるで逆」です。ヒトの人生などというものは、まやかしに過ぎない! 競馬をなぞっているようなものだ! 逆に、競馬こそがホンモノなのだ!…というワケです。
まぁここまで来ると、ちょっとついていけないな…という方も、いるやもしれません(笑)。

さて、競馬にまつわる名言といえば、「競馬実況」を抜きには語れません。最後に、競馬実況の神様と言われる、元関西テレビのアナウンサー・杉本清さん(81)の、シビれる名ゼリフを、いくつかご紹介いたしましょう。

1975年、阪神3歳ステークス。悲運のサラブレッド、「貴公子」テンポイントが、全国初お目見えとなったレースです。

「見てくれ、この脚! 見てくれ、この脚! これが関西の期待、テンポイントだ!」

関西馬のテンポイントに、当時の関西の人たちは夢を馳せた…。でも、のちのちテンポイントは、レース中に骨折。安楽死処分となります。

1987年、菊花賞。このレースでは、おそらく競馬実況史上、もっとも有名な名ゼリフが飛び出しました。

「さあ先頭は、サクラ! サクラ! サクラスターオーです、サクラスターオーです! サクラスターオー先頭だ! 菊の季節に、桜が満開! 桜が満開になりました、京都競馬場です!」

この「菊の季節に桜が満開」という名ゼリフは、競馬マンガのタイトルになったほどです。

1976年の宝塚記念では、競馬ファンの琴線に触れずにはおかない、こんな名言が…。

「あなたの…そして私の夢が、走っています!」

以来、このセリフは、ファンの圧倒的な支持を受けまして、杉本さんが宝塚記念を担当するたび、毎年のように飛び出すこととなりました。「夢が走っています」なんて、なかなか出るセリフじゃありませんよね。さてさて、来たるビッグレースでアナタの夢を乗せるのは、どの馬でしょうか?

高嶋ひでたけと里崎智也 サタデーバッテリートーク
FM93AM1242ニッポン放送 土曜18:00-20:30