玄海2号機巡り、廃炉リスクの説明を 松浦住民

 九州電力が玄海原発(佐賀県玄海町)2号機の廃炉を視野に検討を進めていることについて、同原発から半径30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に全域が入る松浦市では12日、一定の評価や、廃炉を進める上での安全対策、作業で生じるリスクなど「十分な説明」を求める声が聞かれた。
 同原発から最短約8・3キロに位置する鷹島町。本所が町内にある新松浦漁協の志水正司組合長は「原発に反対している立場としては、廃炉が望ましい」と検討を一定評価。一方で「廃炉作業にもリスクがあるはず。原発に対する不安が緩和されるわけではない」と指摘した。
 友田吉泰市長は「仮に廃炉が決定しても、放射性物質の漏えいなど万一の災害の危険性がなくなるわけではない」と強調。「1号機も含め、廃炉へのスケジュール、作業のリスクとその対策について市民にしっかり説明をしてほしい」と求めた。

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