V長崎 手倉森体制スタート 沖縄でキャンプイン リーグ開幕へ照準

 今季、サッカーJ2に挑むV・ファーレン長崎は12日、沖縄県西原町民陸上競技場でキャンプインし、手倉森監督体制のチームが始動した。30日までの19日間、体力トレーニングや対外試合を続けてコンディションを整える。その後は2月2~11日のハワイキャンプに臨み、24日のリーグ開幕に照準を合わせる。
 選手たちは昨年12月1日のJ1最終節以降、約1カ月間のオフを経て、この日を迎えた。沖縄では、前半にフィジカル重視のトレーニング、後半はJリーグのチームなどとの練習試合を予定している。ハワイでは、日米4チームが出場するパシフィック・リム・カップ(2月8、10日)で実戦経験を積む。
 チームは12日午後に沖縄入り。夕方から約1時間、ストレッチやランニング中心のメニューで体をほぐした。13日からは午前、午後の2部練習で体をつくっていく。今年はJリーグ19クラブが沖縄でキャンプをする予定で、V長崎は一番乗り。練習前、同競技場で地元西原町が歓迎セレモニーを開いてくれた。
 V長崎での2シーズン目を迎える徳永は「新しい選手もいるので、コミュニケーションを取りながら、コンビネーションや互いの特徴をつかめていけたらいい」、手倉森監督は「始めよければすべてとなるよう、いいキャンプにしたい」と気を引き締めていた。

◎FWほぼ入れ替え/玉田らベテラン補強

 V長崎の今季の顔触れがおおむね固まった。前線の選手を中心にスタメン級6、7人を放出した一方、J1での経験豊富なベテランを多く補強したのが特徴。手倉森監督は「ベテランが経験の浅い選手を引き上げてくれることを期待したい」とチーム編成の意図を説明する。
 最も入れ替わりが激しいのがFW陣。鈴木、中村慶、ファンマのストライカー3人が他のJクラブへ移籍した。昨季のチーム全得点(39点)の3分の2を記録した主力の流出は痛手で、J1復帰には新戦力の活躍が欠かせない。
 注目されるのはワールドカップ(W杯)2大会を経験している玉田。4月で39歳になるベテランのスピードは健在で、トップはもちろん、2列目、サイドハーフもこなす器用さがある。攻守のキープレーヤー澤田、昨季はけがで不完全燃焼だったモリージャス、身長187センチの長谷川にも期待が集まる。
 DF陣は手倉森監督の下でプレーした経験がある角田、亀川が加わった。高杉、徳永の残留は心強い。従来通りの3バックか、新監督になじみ深い4バックを採用するかで起用選手が変わってくるだろう。
 中盤は得点につながる働きをしていた飯尾、中原が移籍したものの、翁長、黒木らリーグ戦に出ていた選手が多く残った。新加入の大竹はゲームメーク力が高い。
 闘志あふれるプレーを見せていたバイスは去就が決まっていない。GKを中心に、あと数人の補強もありそうだ。

歓迎セレモニーで、手倉森監督を先頭にエスコートキッズと入場するV長崎の選手たち
リラックスした表情でキャンプ初日に臨むV長崎の選手たち=沖縄県西原町民陸上競技場
今季のV長崎

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