バルサに蘇る昨季の悪夢 スペイン国王杯は捨てるべきなのか

国王杯ベスト16第1戦を落としたバルセロナ photo/Getty Images

昨季のバルセロナはたった1試合で評価が変わる特殊なシーズンを過ごした。リーグ戦とスペイン国王杯は制したのだが、チャンピオンズリーグではベスト8でローマにまさかの逆転負けを喫したのだ。昨季のバルセロナは順調だったが、このローマ戦2ndレグで大きく評価が変わることになってしまった。

問題視されたのは、指揮官エルネスト・バルベルデがローテーションを採用していなかったことだ。それによってリオネル・メッシら主力に疲労が溜まり、それがチャンピオンズリーグでの戦いに影響したのではないかと指摘された。

そして現在、少し昨季を思い出させる展開が起きている。バルセロナは先日行われたレバンテとのスペイン国王杯ベスト16第1戦を1-2で落としてしまったのだ。このゲームでバルベルデは主力の一部を休ませており、結果的にローテーション策は失敗したことになる。問題は、第2戦をベストメンバーで戦うのかどうかだ。

昨季もスペイン国王杯ベスト16ではセルタとの第1戦でローテーションをおこなったが、1-1の引き分けに終わったため第2戦で主力を投入して5-0の勝利を収めている。ベスト8のエスパニョール戦も同じで、主力を温存した第1戦を0-1で落としたため第2戦は主力を揃えて2-0での勝利を掴んでいる。

結果的に見れば第2戦で主力を投入したからこそスペイン国王杯を制覇できたわけだが、スペイン『MARCA』はどのコンペティションに重きを置くのか決めるべきではないかと主張している。つまりチャンピオンズリーグのことを考え、スペイン国王杯ではローテーションを継続した方がいいのではと考えているのだ。

リーグ戦とチャンピオンズリーグの戦いに重点を置き、スペイン国王杯は控え組中心で戦うことを徹底した方がいいのかもしれない。バルベルデが昨季と同じやり方でレバンテとの第2戦に臨むなら、メッシやルイス・スアレスを起用して得点を奪いにいくのだろう。しかしそれで主力に疲労が溜まってチャンピオンズリーグでの戦いに影響が出てくるのは問題だ。

同メディアはビッグクラブはスペイン国王杯に重きを置いていないと伝えているが、今季はチャンピオンズリーグ制覇をメインに動くべきなのだろうか。

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