平和条約締結へ~鍵となるのは日露双方の歴史認識共有

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月14日放送)ジャーナリストの須田慎一郎が出演。平和条約締結に向けて日露関係の歴史を解説した。

衆院外務委員会 河野太郎外務相 提供産経新聞

 

きょう日露外相会談

河野太郎外務大臣は、きょうモスクワで日露平和条約締結に向けた交渉責任者として、初めてロシアのラブロフ外相と会談する。最大のテーマは締結の前提となる北方領土問題で、21にも行われる安倍総理とプーチン大統領の首脳会談に向けて、どこまで交渉を進展させられるかが焦点となる。

飯田)ここへきてロシア側が日本への牽制を続けています。共同記者会見を会談後に開かないと日本が言ったことに対しても「矛盾しているじゃないか」と情報局長が言っているそうですね。

須田)牽制するような言動が相次いでいるということは、むしろ交渉が具体的になってきているということだと思います。入り口のところでロシア側が応じないとかいうことではなくて、幾ばくかの交渉が進みつつあって、最終的に日露平和条約と北方領土問題解決という点では前進していると見るべきです。
もう1つロシア側が発言しているなかで、重要なセンテンスが出てくるのですよ。日本は第二次世界大戦の結果を受け止めるべきだと。要するに、日本は戦争に負けたために北方領土を失ったという結果を受け止めるべきだという言い方をしてきました。ということは、そこをスタートラインにしようとしている。日本はサンフランシスコ講和条約において、北方領土については結論を出していないのですよ。日本の領土ではないという結論を出していませんから、これが大きな焦点です。第二次世界大戦の結果がどの辺りに線を引くかがポイントになってくると思います。

飯田)サンフランシスコ講和条約においては千島列島という表現をしていて、この北方4島、特に国後島、択捉島については含まれるのかという辺り。そしてさらにサンフランシスコ講和条約には当時のロシアは署名をしていません。この2つが絡んできますね。

須田)そのときに署名をしなかったソ連、現ロシアがどういった形でこの戦争に決着をつけるのか、平和条約を締結するのか。戦争の総決算という位置付けになってきます。

双方の戦争認識をどこで決着させるのか

飯田)日本共産党などが主張しているのは、日ソ共同宣言はあるけれど、日本ロシア間で有効な条約としては日露戦争後のポーツマス条約だと。そうすると、南樺太と千島列島は日本の領土という議論から始めるべきだというものまであります。

須田)とは言っても戦争で負けたのでその権利を全部有しているというわけではなくて、戦争の結果の線引きがそもそも論の議論になっていくと思います。そこで認識が共有できれば一気に進むでしょう。

飯田)地図で見ると、特に歯舞群島と色丹島に関しては、あまりに日本に近いよなと。

須田)北海道の付属島なのは明々白々で、これを千島列島とするのはかなり無理がある。ここが還ってくるにしても、国後択捉はどうするのかという話になってきます。1パッケージで見ているところですが、2対2に分けて考えてみる必要があると思いますよ。

飯田)2島先行論や平和条約と並行でやるといったテクニックになりますが、いままでなかなかできませんでした。

須田)具体的に交渉されてきた経緯はありませんからね。

森元首相が日露関係を良好に?

飯田)ちょっと話題に上がったのが、森政権のときにやったイルクーツク宣言がそれに当たるのではないかと。

須田)引き分けというものですよね。

飯田)あのときに安倍さんは官房副長官として行っていたのですよね。

須田)加えて、やっぱりプーチンさんと森元首相は人間関係でそこまで持ってきたというのがあります。1時期ウクライナ問題で日本がロシアに対して批判的な立場を取ったときに、森さんが仲立ちをしているのです。

飯田)あのときは「よく見ろ、これ実は大して影響がないんだぞ」と説明をしに行きました。この問題がどうなるのか、これから先の交渉次第です。

 

飯田浩司のOK! Cozy up!
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