パート年収130万円以上となった場合、社会保険料と税金はいくら?

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パートでの年収を130万円未満に調整している人も多いようです。配偶者の社会保険上の扶養者になるためですが、実際に130万円以上となってしまったときには、負担額にどのような影響があるのでしょうか?

妻のパート年収が130万円以上になったら、自分自身で社会保険に強制加入!

パートの年収が130万円以上になった場合の影響が大きいのは、配偶者(夫や妻)の社会保険上の扶養に入れなくなることです。つまり、自分で社会保険、厚生年金と健康保険に加入しなければならなくなります。106万円の壁といわれる基準もあるので注意が必要です。

自分自身で社会保険に入るとはどういうこと?

自分自身で、健康保険と厚生年金に加入し、保険料も支払うことになります。

健康保険料を支払うといくらかかる?月5,445円の負担

協会けんぽ(政府管掌健康保険)の東京都の自己負担健康保険料率(40歳未満/介護保険未加入)は、4.95%(9.90%÷2(半分))です(平成30年3月分~)。

110,000円(年収130万円÷12カ月の標準報酬月額)の人の自己負担健康保険料は、5,445円となります。ちなみに40歳以上で介護保険に加入する人の場合は、約6,308円です。年間の健康保険料負担額は、65,340円(5,445円×12カ月)となります。

厚生年金保険料も支払うと、月1万円以上の負担

また、健康保険料と同様に、自己負担厚生年金保険料率は、9.15%(18.3%÷2(半分))です。

110,000円(年収130万円÷12カ月の標準報酬月額)の人の自己負担健康保険料は、10,065円となります。年間の厚生年金保険料負担額は、120,780円(10,065円×12カ月)となります。

自分自身の所得税も課税される!

所得税法の改正が行われた結果、配偶者特別控除として38万円の所得控除を受けられるパートの年収基準は150万円以下となりましたが、自分自身の所得税の基準は給与収入103万円のままです(所得控除は基礎控除のみの場合です)。

パート年収130万円の場合で、所得控除が社会保険料控除186,120円(健康保険料65,340円 + 厚生年金120,780円)と基礎控除38万円のみの場合には、課税所得金額が83,000円(給与所得65万円 – 所得控除566,120円)となり、所得税は4,100円となります。

ちなみに、社会保険料控除がない場合(基礎控除のみ)の所得税は13,500円となりますので、社会保険料186,120円負担したことによる所得税の減額は9,400円となります(いずれも復興特別所得税を除く)。

自分自身の住民税も課税される!

所得税と同様に、住民税も課税されます。所得控除が社会保険料控除186,120円(健康保険料65,340円 + 厚生年金120,780円)と基礎控除33万円のみの場合には、課税所得金額が133,000円(給与所得65万円 – 所得控除516,120円)となり、住民税(標準税率)は13,300円となります。

ちなみに、社会保険料控除がない場合(基礎控除のみ)の住民税(標準税率)は32,000円となりますので、社会保険料186,120円負担したことによる住民税の減額は18,700円となります(いずれも所得割のみ)。

では、将来の受け取れる年金は?

●標準報酬月額110,000円を40年間加入した場合

標準報酬月額110,000円 × 5.481/1000 × 加入月数 480カ月 (40年×12カ月)

=約289,396円/年……約24,116円/月(終身)

●標準報酬月額110,000円を20年間加入した場合

標準報酬月額110,000円 × 5.481/1000 × 加入月数 240カ月 (20年×12カ月)

=約144,698円/年……約12,058円/月(終身)

●標準報酬月額110,000円を1年間加入した場合

標準報酬月額110,000円 × 5.481/1000 × 加入月数 12カ月 (1年×12カ月)

=約7,234円/年……約602円/月(終身)

※あくまでも現行の基準での試算であり、将来変動する可能性があります。

なお、厚生年金の支給要件は、原則として、国民年金(老齢基礎年金)加入期間10年以上(保険料納付済期間と保険料免除期間の合計)で、厚生年金保険の被保険者期間が1カ月以上あること、となっています。

給与年収130万円として20年間社会保険に加入すると、91歳で年金受給額が均衡する

給与年収130万円として、20年間、社会保険に加入したと仮定した場合、先の試算によると、年間保険料186,120円 × 20年=3,722,400円を負担することとなります。

一方、厚生年金を年間144,698円受け取れたとすると、約26年で年金受給額と保険料負担額が均衡する計算になります(金利等考慮外)。

つまり、65歳から年金を受け取れたとすると、91歳で均衡する計算となります。

厚生年金に加入すると、終身で年金が受け取れることや、障害厚生年金や遺族厚生年金、傷病手当金や出産手当金などのメリットもあります。人生100年時代と言われていますので、自分の将来設計(ライフプラン)を再確認してみてはいかがでしょうか。

(文:坂口 猛(マネーガイド))