スポブル戦評/サッカー日本代表 オマーン戦

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過去なんどもアジアカップやW杯予選で対戦したオマーン。引き分けや1点差の試合が多く、今度の対戦も接戦が予想される。GK は 権田、DF は右から酒井、吉田、冨安、長友。ボランチは遠藤、柴崎。

MFは右から堂安、南野、原口。ワントップは北川。ボランチの遠藤が復帰し、怪我の大迫に代わって北川がワントップとなった。

トルクメニスタン戦では中央を固められた相手に対して、前半有効な攻撃ができなかったが、どのような修正がなされるか注目される。

対するオマーンは重心を後ろに置いて、しっかりとカウンターを狙う。前半2分日本は早くもチャンスを迎える。吉田のフィードを起点とし、右サイドから攻撃を開始。ボールを持った堂安がドリブルでペナルティエリア右に進入し、マイナスのグラウンダーを折り返す。

中央に絞った原口がこれに反応し、右足で合わせるも、クロスバーをたたいてしまう。さらに前半8分には南野がペナルティエリア内に進入してGKと1対1の形に。右足で冷静にシュートを放つが、Fアルルシェイディに至近距離で止められてしまう。トルクメニスタン戦と比べ、南野は北川と2トップ気味に展開し、トップ下の位置どりをするのではなく、積極的に裏を狙う攻撃が中央を固める相手に効果を発揮した。

その後柴崎のボールに原口がダイレクトに合わせるが、枠に飛ばなかった。日本は攻撃の際、相手のFWが一人残っている時には吉田、富安から攻撃を組み立て、2人来るときは遠藤が最終ラインのパス回しに参加して組み立てていた。吉田、富安から前線へのフィードがかなり精度が高く効いていた。

前半12分冨安が自陣からディフェンスラインの裏を狙った鋭いロングフィードを供給する。南野が裏を取って抜け出し、ペナルティエリア内で左足でトラップ。2タッチ目で左足でのシュートを放つが、枠の右に外してしまう。

日本ペースで試合が進む中、オマーンは鋭いカウンターアタックで好機を演出。アルヤハヤエイがドリブルで持ち上がり、右サイドの敵陣中央から早いタイミングでスルーパスを出す。斜めに動いたムフセンアルガッサニがペナルティエリア右で収めると、権田をかわして角度のない位置からシュートを放つ。

だが、これはわずかに枠の左に外れる。今回の試合で復帰した遠藤はこの試合で出色の出来であり、中盤でのフィルターやボール奪取に活躍していた。前半26分原口、堂安、南野がダイレクトでのパスワークで守備網を切り崩す。南野はペナルティエリア内でシュートを放つが、Fアルルシェイディにセーブされてしまう。しかし、セカンドボールに原口が素早く反応すると、拾う直前でアルマハイジリに倒される。

これがペナルティエリア内でのファウルだと判定され、PKを獲得。これを原口がコースを読まれつつも、強いボールでGKに触れさせず。日本が先制。このPKはかなり微妙な判定であった。

本日の試合の審判は人が倒れるとファールをとるを傾向があった。ラッキーな形で1点を先制した日本はその後もきちんとボールをキープしつつ高い位置をとった両サイドから展開をはかる。

大迫の代わりに入った北川もポストプレーは得意ではないが、南野と連動して、攻撃を組み立てていた。前半39分堂安が右サイドの敵陣中央でボールを持ち、前方の酒井へと縦パスを当てる。

自らはペナルティエリア手前へと流れて酒井からのリターンを受け、小さな振りでのシュートを放つがGKに弾かれてしまう。終了間際前半45分オマーンはペナルティエリア内で倒れ込みながらシュートを放つが、遠藤にブロックされる。セカンドボールに反応してシュートを放つも、これは長友に当たって左からのCKとなる。

オマーンは長友のハンドをアピールするが認められず。ボールは確実に長友の手に当たっていたが、手を広げていなかったのと、ボールを手で止める意図がなかったのでこれでPKをとるかは審判で分かれるところ。

このまま前半は終了。

日本は何度もチャンスを作るが決めきれなかった。

後半も日本ペースで進むが決定機を作れず。後半12分に北川に変えて武藤IN。武藤はゴールが求められる。後半18分には武藤から長友にパスが出るが長友のファールを取られてしまう。

武藤はフィジカルの強さを随所で見せたが、周りの動きとうまくフィットしていないように見えた。また武藤を使うのであれば、早いアーリクロスなどヘディングのうまさを生かした攻撃がチームとしてあってもよかったと思う。しばらく停滞した流れが続き、日本は前半に比べてシュートを打つことが出来ない。

勝ち点が欲しいオマーンは後半32分FWを交代で増やし、2トップにして放り込む戦略をとる。後半35分酒井が堂安にパス。堂安はペナルティエリア右でこれを収めると、インナーラップした酒井をおとりに使ってグラウンダーのシュートを放つが力なくGKにキャッチされる。

後半38分原口がドリブルでペナルティエリア左に進入し、クロスを送る。武藤がニアサイドへするりと抜け出して折り返すと、堂安がゴール前で胸トラップ。そのままシュートを放つが、うまくミートできずに枠を外してしまう。堂安は積極的なドリブルの仕掛けなどで日本の攻撃を牽引したが、今日はうまくシュートがミートしていなかった。後半39分堂安に変えて伊東IN。

後半45分ディフェンスラインの裏の広大なスペースへとスルーパスが出される。いち早く伊東が反応して収め、複数のDFを振り切って独走。ペナルティエリア右に進入し、角度のない位置からシュートを放つも、GKに止められてしまう。後半48分に日本は相手左陣内深くでFKを獲得。南野が直接ねらうも、GKに弾かれ試合終了。

前半は南野の飛び出しと、堂安の仕掛けから多くのチャンスを作り出したが、決めきれず結果は微妙な判定のPKの1点のみとなってしまった。交代選手の武藤は今日の試合ではあまりアピールすることが出来なかった。武藤は今のメンバーにはあまりフィットしていないのでないかと思われる。

もう一人の交代選手の伊東は足の速さというわかりやすい武器を短いながらアピールできた。また気になったのが、最後の時間の使い方である。1-0と1点差であるにも関わらず、交代選手を1名残していることと、最後48分アディショナルタイムで相手陣内コーナーポスト付近でボールをキープせず、FKで直接ゴールを狙ったことである。

アジアカップは公式戦で親善試合ではないので、シビアに勝ち点を積み上げる戦いを徹底して欲しい。交代枠を使いきれないことに不安を感じる。

テキスト / KOJI