愛知、高校生粘りエースに託す 全国女子駅伝、団結のV

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9区6.5キロ付近で京都の一山(右)を引き離す愛知の鈴木=京都市右京区西大路通蛸薬師付近

 全国都道府県対抗女子駅伝は愛知が2時間15分43秒をマークし、平成最後となる大会で3年ぶり2度目の優勝を飾った。

 一歩ずつ、確実に、差を広げた。最終9区の6キロ過ぎ、西大路通の下りで愛知の鈴木亜由子(日本郵政グループ)はピッチを上げ、並走していた京都の一山麻緒(ワコール)を引き離しにかかった。「みんながすごい走りをしてくれた。負けられない」。主将のプライドを込めた走りでリードをみるみる広げ、歓喜のゴールテープを切った。

 初優勝した3年前は、鈴木が9区で1分37秒差をばん回する驚異的な逆転劇だった。今回も首脳陣は「1分以内なら鈴木で逆転できる」と踏んだ。だが、若いチームはその思惑を大幅に上回り、2秒差の2位でエースに託した。ゴール地点で待つ米田勝朗監督も中盤の早い段階ですでに優勝を確信していた。「高校生が本当に頑張っていた」という。

 中盤の4区から4人はすべて高校生でつなぎ、首位争いを続けた。6区山本有真(光ケ丘女高)は「亜由子さんだけの力でなく、全員でチームに貢献したかった」。豊川、光ケ丘女、安城学園と普段はライバル同士の高校生たちが団結した。区間2位と力走した5区永井美希(豊川高)は「合宿でお互いのいいところを見つけて、刺激し合っている」と語る。

 9人のうち8人は区間1桁順位という抜群の安定感。社会人は鈴木と1区の荘司麻衣(デンソー)の2人だけだが、「最後に亜由子さんがいる」という共通の安心感が、各選手の能力を存分に引き出した。

 米田監督は「3年前は亜由子のおかげだった。今回は誰一人ミスのない、完璧なレース」とたたえる。ゴールの後、憧れの先輩に駆け寄って喜び合う愛知の一体感が、2度目の戴冠を呼び込んだ。