全国都道府県対抗男子駅伝 過去最高3位超えも視野

 第24回全国都道府県対抗男子駅伝は20日、広島市の平和記念公園前発着コース(7区間48キロ)で行われる。中学から一般までのランナーで編成した都道府県代表47チームが出場。長崎県は5年ぶりの入賞に向けて盤石な陣容で、過去最高の3位(2002年)超えも視界に捉えている。
 今年の長崎県は中学生、高校生、一般のいずれも全国レベルの選手が名を連ねた。中でも中高生は「史上最強」と評されており、どの区間も区間上位争いが期待できる。
 昨夏の東海インターハイ1500メートルで3位に入った林田は、秋に1万メートルで日本高校2年歴代2位の記録を出した“万能型”。1区(7キロ)、4区(5キロ)、5区(8・5キロ)のどこに配置するかで戦略は変わってきそうだ。扇、花尾も昨年大会で区間10位台の好走を見せており、大崩れしない安定感が心強い。
 中学生の2、6区(各3キロ)は吉浦と山下蓮の起用が濃厚。本番2週間前の調整合宿で、2人とも3000メートルで8分30秒台をマークするなど仕上がりはいい。2年連続でメンバー入りした吉浦は「強い高校生との合宿で刺激を受けた。1秒でも早く次の区間につなぐ」と気合が入っている。
 長崎県にとって上位争いの重要なポイントとなるのが3区(8・5キロ)、最終7区(13キロ)の一般勢。2区間で総距離の半分近くを走る。今年は元日の全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)で2位に入ったMHPSから的野と目良、駒大から箱根駅伝2区を走った山下一を選出。他チームの実業団勢も強いが、ここで好走すれば初の日本一も夢ではない。原川監督も「主力が好調を維持している。本番までいい準備をしたい」と手応えを感じている。
 中学時代からメンバー入りして、今回、初めて主将を任された的野は「若いチームなので、自分がしっかりして中高生をリラックスさせたい」と平常心とチームの和を強調している。

■メンバー表
 監 督 原川 健之(有家中教)
 コーチ 入江 初舟(鎮西学院高教)
  〃  山口  孝(川棚高教)
 
 (選 手) (年齢) (所 属) 
◎的野 遼大  26  MHPS 
 目良 隼人  26   〃 
 山下 一貴  21  駒大3年 
 扇   育  18  松浦高3年 
 花尾 恭輔  17  鎮西学院高2年
 林田 洋翔  17  瓊浦高2年 
 植村 優人  17  松浦高2年 
 吉浦  悠  15  志佐中3年 
 山下  蓮  15  桜が原中3年
 川内 琉生  15  橘中3年 
 網本 佳悟  15  東部中3年 
            =◎印は主将=

年始の合宿で上々の仕上がりを見せた中高生=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎
元日の全日本実業団対抗駅伝でMHPSの主要区間を担った目良(手前)と的野。チームは県勢過去最高の2位に入った=長崎市総合運動公園

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