平成最後の成人式 浮かび上がった若者像は…

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 中国地方各地で13、14の両日にあった平成最後の成人式会場で、新成人に次代に込める思いや4月の統一地方選についての意見などを聞いた。西日本豪雨をはじめとした自然災害からの教訓を胸に刻み、人と人がつながり助け合う社会を望む若者像が浮かび上がった。

■平成を一言で

 「激しい変化の時代」としたのは大竹市の広島修道大2年山中土甫(つちほ)さん(19)。「流行の移り変わりが早い。最近は動画投稿サイトで活動するユーチューバーや人工知能(AI)などがはやっている」と述べる。「変革」と表現した岩国市の安田女子大2年蔵野理絵さん(20)もスマートフォンなどの普及を挙げ「簡単に人とつながれるからこそ、絆を大事にする社会になって」と求めた。

 相次いだ災害に思いをはせた新成人も多かった。「自然災害」と回答した広島市安佐南区の広島都市学園大2年川上大輔さん(20)は、「東日本大震災の記憶が強烈。日本は一体、どうなるんだろうと不安を抱いた」と振り返った。東広島市の広島修道大2年中本悠(はるか)さん(20)は「支え合い」の言葉を選んだ。「災害が多い中、西日本豪雨の体験も含めて助け合いが大切とたびたび感じた」

■統一地方選

 中国5県の各県議選や広島市長選など、統一地方選が4月に迫る。投票に行くと回答した西区の山陽女子短大2年山田珠未さん(19)は「きちんと意思表示をしないと、反対意見を言えないと思う」と話す。

 求める政策について、東広島市の広島国際大2年上原啄露(たくろう)さん(20)は「地方の若者流出を防ぎ、移住者を呼び込む定住策が必要」とし、少子高齢化対策を要望。北九州市の九州工業大2年武田悠真さん(20)=松江市出身=は「2020年の東京五輪・パラリンピックの開催に合わせ、地方も一緒に発展できる政策に期待したい。魅力的な企業の誘致や起業の手助けなど、地元での就職の機会も増やしてほしい」と求めた。

■将来の夢

 呉市の呉高専5年渡辺芳樹さん(20)=尾道市出身=は西日本豪雨の経験から、国土交通省やJRなど、交通インフラを支える仕事を志す。「交通網が寸断され通勤通学で不自由だった。災害時に住民が困らないよう、自分も仕事で社会に貢献したい」と力を込める。

 京都市の立命館大2年木村智子さん(20)=大竹市出身=はテレビ局で番組を制作するディレクターを志望。五日市高(広島市佐伯区)の放送部で被爆者のドキュメンタリー番組を制作した経験があり「被爆者から『あなたたち若い世代が次に伝えてほしい』と声を掛けられ、今も心に刻んでいる。もし広島で番組制作に携わることができたら、被爆体験の継承をテーマに取り組みたい」と夢を描く。

スマートフォンで記念撮影する晴れ着姿の新成人(広島市西区)