狙うは赤いダイヤ!アカムツジギング入門-タックルや釣りのポイントを解説 200~300メートルといった中深海をスロージギングスタイルで狙うアカムツのジギング。タックルやおすすめメタルジグ、スローピッチの誘いなど、マニアックに思われる“アカムツジギング”に挑戦するために知っておきたい基礎知識をまとめました。

アカムツジギングとは

アカムツは別名『ノドグロ』とも呼ばれている高級魚。以前はエサ釣りのターゲットとして認識されていましたが、近年では“スロージギングで狙うアカムツジギング”が注目されています。

狙う水深は200~300メートルの中深海で、遠州灘、志摩沖、室戸、相模湾、銚子、酒田などのエリアで釣れることが分かっています。今回はアカムツジギングのタックルや釣り方をご紹介していきます。

中深海スロージギングの人気ターゲット

タックルの進化に伴い、手軽とまでは言わないまでも一般的になってきた中深海のスロージギング。

様々なターゲットが狙える中深海ですが、アカムツはその中でも人気の高いメインターゲットです。アカムツは専門船が出ている他、エサ釣り船に同船して狙うスタイルも多いです。

アカムツジギングのシーズン

釣り方やエリアの開拓が進むアカムツ狙い。いつ頃が狙いやすいシーズンなのでしょうか。ここではアカムツジギングのシーズンについてご紹介します。

高級魚のアカムツを狙えるシーズン

アカムツは1年を通して狙うことが出来ますが、中でも釣りやすくなるのは6~10月にかけての産卵期。産卵期は比較的浅い水深にアカムツが集まる傾向があり、群れているので釣りやすくなります。

地域によって釣れるシーズンは多少変わってきますので、事前に船宿や釣具店で情報を収集しておきましょう。

タックル

アカムツジギングではスロージギングスタイルでの釣りになります。狙うのが水深200~300メートルといった中深海なので、それに合わせた専用のタックルセレクトが必要となります。

ここではアカムツジギングのタックル選びのポイントを一つずつ見ていきましょう。

ロッド

アカムツジギングのロッドは、200~300グラムのジグ操作に対応したスロージギングロッドが基本となります。

ロッドの長さは6.6~7フィートがおすすめで、しゃくりやすく、ラインの入り方の調整などのしやすさを考えて選んでいきましょう。

リール

アカムツジギングのリールは、中型ベイトリールを使用します。ラインキャパシティーは、使用するラインを水深の倍程度巻けるものを選んでおきましょう。

また、手巻きがメインですが、最近では巻き上げの楽な電動リールにもメーカーが力を入れています。

ライン

水深200~300メートルで行うアカムツジギングでは、潮の流れの影響をラインが大きく受けるので、底取りさえ難しいものとなります。そのためラインは、細めのPE1.2~1.5号程度の太さを使用します。

巻き量は高切れなどのトラブルを考慮して、水深の倍程度にあたる400~600メートルは巻いておきましょう。

リーダー

アカムツジギングのリーダーの太さは16~20ポンド程度が基本です。感度を重視するため、リーダーの長さは1~2ヒロ(約1.5~3メートル)程度と短めにしておきましょう。

太すぎたり長すぎたりするリーダーは、感度を低下させてしまうので注意してください。

メタルジグ

アカムツジギングのメタルジグの重さは、平均200~350グラム。重さの目安は水深プラス50グラムを目安に選んでみてください。

潮が速い場合においては、400~600グラムが必要になることもありますので準備しておきましょう。

フック

アカムツは口が弱いため、フロント・リアにフックをセットするのがバラシを軽減するコツ。フックはスロー用ツインアシストをセットしておきましょう。

大きさは2/0程度を目安に、ジグのサイズに合ったものをセレクトしてみてください。アシストフックは市販品だけでなく、自作も出来ますので下記の記事も参考にしてみてください。

▼アシストフックの自作の詳細はこちら

アシストフックを自作してみよう。早い!安い!強い!作り方をチェック
アシストフックは釣果を一歩伸ばすためのアイテムとして、様々な釣りシーンで必要とされています。特にジギングでは市販品も多く販売されていま...

狙い方、アクション

アカムツを釣るには上手な誘いはもちろんのこと、やり取りのコツも知っておくのが釣果を得るためのポイントです。

ここではアカムツの狙い方やアクション、やり取りのコツまでご紹介していきます。

底から5メートルを重点的に攻める

アカムツは底付近に生息している魚なので、底から5メートル程度を中心に狙います。ヒットゾーンは船長のアナウンスも参考にしながら見極めていきましょう。

アクションはハンドル1/4〜1/2回転のゆっくりとしたテンポのスローピッチジャークや、ロングジャークからのフォールで狙います。釣れない時には様々なアクションを試してみてください。

中深海ジギングで気をつけたいポイント

中深海ジギングではなるべくラインを膨らませないように底まで落としていくのがコツ。落としていく際は、しっかりサミングしつつ、途中でラインを止めて、出来るだけラインの膨らみが少なくなるようにコントロールしていくことが重要です。

ラインが膨らんでしまうと隣の人と絡んだりするなどタイムロスになってしまいますので注意しましょう。

ヒットしてからは一定のテンションを掛けて巻き上げます。アカムツは水圧への対応力が高いため、水面近くまで寄ってきても強い引きを見せるので最後まで気を抜かずにやり取りしてください。

アカムツジギングが楽しめる船

いざアカムツジギングをしてみたいと思ったときに大変なのが、対応している船宿を探すこと。ここではアカムツジギングが楽しめる遊漁船をまとめました。

アカムツジギング対応の遊漁船

アカムツジギングに対応している船宿は各県にありますので、ご自身が足を運びやすい場所を見つけてみましょう。各船宿の場所や料金などの詳細については、記事リンクを参考にしてみてください。

遊海班

マグロキャスティングにアカムツも!遊海班【青森県小泊港】
青森県小泊港にある遊海班は、津軽海峡竜飛崎周辺を拠点とする船宿。クロマグロのキャスティングゲームや、タイラバ、スロージギングでアカムツ...

ドリーマー

竜飛・久六島のクロマグロキャスティング!ドリーマー【青森県小泊港】
青森県小泊港のドリーマーは、Dreamer1号・2号の2隻体制で巨大マグロを追いかける船宿。久六島・竜飛崎沖でのキャスティングゲームを...

アラジン

アカムツジギングから飛島遠征まで網羅!アラジン【山形県酒田港】
山形県酒田港のアラジンは、高級魚アカムツジギングに、大瀬でのタイ、飛島の遠征まで東北地区のオフショアゲームを楽しませてくれる船宿。今回...

オールウェイズ

酒田沖スロージギングを楽しむなら!オールウェイズ【山形県第1酒田PBS】
山形県第1酒田PBSに位置するオールウェイズは飛島や酒田沖でのキャスティング、ジギングを得意とする船宿。なかでもアカムツを狙った中深海...

光勝丸

常磐ヒラメに巨魚アブラボウズも狙える!光勝丸【福島県小名浜港】
福島県小名浜港の光勝丸は、常磐沖のヒラメや中深海のアカムツ、バラメヌケ、マダラなどをエサとルアーでも狙える船宿。最近ではスーパーディー...

征海丸

波崎沖大根のオフショアゲームを楽しむなら!征海丸【茨城県波崎港】
茨城県波崎港にある征海丸は、ヒラマサなどのジギングや、カツオにシイラのキャスティングゲーム、根魚や中深海のスロージギングが人気の船宿。...

第五嘉丸

相模湾のルアーフィッシングを満喫!第五嘉丸【神奈川県真鶴港】
神奈川県真鶴港にある第五嘉丸は、青物、ティップラン、スロジギにマグロやカツオで人気の船宿。キャスティングやジギングで相模湾の旬なターゲ...

森竜丸

伊豆諸島遠征で大物を狙う!森竜丸【静岡県網代港】
静岡県網代港にある森竜丸は、マグロや青物などオフショアルアーゲームに、ヒラメなどの餌釣りを得意とする船宿。網代沖から大島に新島、御蔵島...

アーデン3号

富山湾のイカにタイ、高級魚狙いも!アーデン3号【富山県大境漁港】
富山県大境漁港にあるアーデン3号は、寒ブリで有名な氷見の大境の遊漁船。富山湾のイカを狙ったティップランや、中深海でノドグロなどの高級魚...

オーシャンズマロン

志摩のオフショアゲームを満喫!オーシャンズマロン【三重県石鏡港】
三重県石鏡港にあるオーシャンズマロンは、鳥羽の近海エリアから志摩沖などを拠点とする船宿。近海での青物ジギングや中深海のアカムツ、カツオ...

へいみつ丸

志摩大王崎を拠点にルアーゲームを楽しむ!へいみつ丸【三重県伊勢志摩】
三重県伊勢志摩のへいみつ丸は、志摩大王崎を拠点にキャスティングやジギングを得意とする船宿。2018年今シーズンも早速キハダをキャッチ!...

“赤いダイヤ”を釣り上げましょう!

高級魚ゆえ、“赤いダイヤ”とも呼ばれるアカムツ。刺身や塩焼き、煮付け、酒蒸しなど様々な調理法で楽しむことが出来ます。

料亭でしか味わえないような高級魚を自分で釣って食べることが出来るのは釣り人の特権! 本記事でご紹介したタックルや釣り方を参考に、アカムツジギングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

© 株式会社スペースキー